大阪万博が意味するもの、日本の未来を垣間見る鍵
星野リゾートが、OMO7大阪by星野リゾートを4月22日オープンしました、2017年4月に18億円で土地買収し、ホテル建設を発表したのですが、この買収地新今宮駅北側一帯の土地は、30年以上塩漬けだった土地でそれまで誰も手を付けなかったものを、突然星野リゾートが買い取ったことで、当時大きな話題になりました。
宿泊費はツイン1泊6万1000円から1室2食付の、同社でいうOMOシリーズで最高級ホテルとして建てたもので、その風景は見方によっては格差社会を象徴するかのようです、日雇労働者の街・下町新世界、西成あいりん地区 新今宮はホテルや観光から変わっていく1968−2008年 1990年 西成暴動も起きた、本来金持ちには縁遠い筈のところ 、都市型庶民の街で儲けとか、日雇い労働者とは別世界が忽然と現れた、コロナ前はインバウンドで溢れたが、このイベントでやっと大阪の最後の場所が復活する記念すべき日、1年先がどうなってるか楽しみとも付近の住民は語る、同社はこの後に控える大阪万博需要を見込んでいると思われます。
大阪府が万博招致を計画した時から、このあいりん地区は大阪イメージの懸念材料でしたが、星野リゾート買収には大阪府も街のイメージ改善を続けていただけに、大きく譲歩したものと思われます、これで万博開催における最後のネックは取り除かれ、滞りなくイベントを実行できるというわけですが、この未来の象徴ともなるであろう万国博覧会が、成功するかは先に行われた東京五輪のような、今更な結果にさせたいために国家・企業をあげて、いよいよ本格的準備に入ることになります。
皆さんは、大阪万博へどれほどの期待と関心をお持ちでしょうか、筆者の世代の前の人達は既に東京万博を体験されていると思いますが、当時の話ではそれは文字通り近未来の技術を、余すところなく画期的な日本の技術がお披露目され、多くの人が連日国内や海外から押し寄せたと言うことです。
遠大な未来予想をした後に、今生きている多くの人が体験することはないであろう近未来は、私たちが生きている間にどう変化していくのでしょうか、そのヒントが幾つかは間もなく始まる大阪万博に、少なくとも日本国内では大きな影響力を持つとされていますし、政府は当然ながらモノづくり立国の再興を期待しているのは明らかです。
文字通り、万博はその時代に実現可能な未来のテクノロジーを、疑似体験・実体験できる点では、本来大きな期待が持たれて然るべきですが、今のところ世間では反響は今一つな感があるのではないでしょうか、ただ今回の万博には幾つか気になる点があるのです。
あきらかに不自然なのは、見るからに不気味なシンボルキャラクターです、ご覧になったことがありますか?前回の東京万博の桜を模したマークが基になってはいるようですが、擬人化したそれはまるでヘドロ化・奇形化したような、SFの怪物のような姿に見えた人も多いのではないでしょうか、前向きに捉えれば今後人類が機械との融合で、これまでの人間とは姿かたちも変わるという意図があるのかもしれません。
今常識化された英米製ワクチンは遺伝子加工されたものを接種しているように、人も遺伝子レベルでより頑丈により安定した肉体へと、人工的に手が加えられようとしていますが、これまでは生身の肉体に人工物を埋め込むこと自体に、抵抗を感じる人が多かった時代から、人工臓器や金属骨格・血液と入れ替えすることに、違和感を持たない人が増えつつありますが、先のパンデミックを機会とした遺伝子加工ワクチンを接種するのも、大差ないと考える人が増えたということでしょうか。
次期万博には、単に近未来IT・DX化する社会での最新テクノロジーのお披露目だけでなく、人そのものの存在や大きな変化を意味する技術革新、それは日本が過去から得意としていた医療テクノロジーや、メタバースのような非接触型や直接肉体を必要としない、精神と肉体との実質的分離にまで言及される可能性を秘めています、一見突拍子もないかのように見えますが、あのキャラクターはその新しい人類の姿を模しているとも考えられます。
つまり、今は気持ち悪い・受け容れられなくても、そう難儀しなくともすんなり受け容れられるように、誘導されるというものなのかもしれません、この姿勢はここ十数年の仮想世界の動きに沿ったものであるのはいうまでもありません。
その仮想世界の実現には、万博で披露されるであろう高度で高速な日本の誇る通信技術が世に示されることで、世界に遅れをとった差を一気に縮める政府の狙いはあるでしょう、そして同時に日本の高度テクノロジーを世界に認めさせ、世界での日本の立ち位置を再確認させる野望があるのは間違いないでしょう。
そのこと自体は、日本人にとってもむしろ歓迎したい流れでは有るでしょうが、その思惑が今真っ二つに割れつつある世界勢力の覇権争いの中で、どこまでまともに受け容れられるのか、決して簡単な事ではありませんし、日本の思惑通りの展開を逸らされ、彼らの思惑を押し付けられるのは、過去からのお約束でもありました。
具体的には、参加企業がお披露目する技術が、どれ程のインパクトがあるか否かは、今のところベールを剥がされるまで分からないものですが、仕掛ける以上はどの国も使わざるを得ない程のとびぬけた先進性と、実用性を備えたもので無ければ、日本が優位に立つことはできません。
もっとも懸念されるのは、日本の産官学が共同で進める時には、必ずと言って良いほど利権がまず先に準備されてから実行が進むという悪しき慣習によって、中味のないものに終わってしまったり、蓋を開けたら逆に米中の思惑に乗らされているといった、破滅的な展開もあるかもしれませんが、これからいよいよ感染リスクが極小化に向かえば、大阪も本格的に万博PRに動いていくでしょうから、目が離せません。