くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

ロシアの行動とデジタル時代の安全保障と個人プライバシー

元CIA・NSA・DIA情報局員の経歴を持っていたエドワード・スノーデン氏が、某会合の70周年記念シンポジウムに、オンラインで招かれMCの質問に回答した中で、堅実に起きている不可解だと彼が考えた幾つかの指摘がありました、今回はその話にまつわる現実を考えます。

スノーデン氏が諜報員を辞めたそもそもの原因は、アメリカが世界中の情報を全て収拾していた事実に関りながら、その事実を誰も知らされることなく今日まで、いやこの先も公になることはないと、危機感を感じて公開を決意したことから始まりますが、彼は現在ウクライナと交戦中のロシアにかくまわれている、と言われています。

 

かくまっているロシア側が、スノーデン氏からどれ程の情報を得て、ウクライナに進行しているかどうかは未知数ですが、経緯からしても全く関係が無いと言い切るほうが、むしろ不自然と言えるでしょうし、事実プーチン大統領や露軍諜報機関は、ウクライナアメリカの関係やこれまでの経緯をほのめかす報道をしています。

西側陣営の政府・メディアは、これらの言い分が全てロシア側の印象操作・情報攪乱工作だと真っ向から否定しきっています、今のところこの情報が事実かどうかは、西側陣営に済んでいる一般人では、正確な判断ができないものです、筆者が書いてきたことも情報根拠があっても結果的には、誤情報だと結論付けを避けられません。

 

ただ、スノーデン氏の言い分からすれば、アメリカが実行している諜報プログラム”XKEYSCORE”は、24時間365日世界中の多言語情報・プライバシーを、張りめぐらされたネットを通して収拾している事実を、否定していないし多くを語ることもありませんでした、つまり彼は一介の専門職者であり、政治も経済にも介入しないというスタンスを、決して崩すことは無く、良くも悪くも見てきた事を客観的に話しているに過ぎませんでした。

しかし英語圏で生まれ育った彼にとって、日本の仕組みには極めて違和感を感じることがあるようで、それは国内メディアが事実をたしかめようと、証拠を提示して正規のルートで政治家に事実を問いただしても、政治家は肯定も否定もしないまま、質問に回答しないのが普通な日本の慣習が理解できないらしいのです。

 

日本人からすれば、玉虫色の回答などはまだましな方で、質疑そのものに回答せず”はぐらかす”ことは日常茶飯事なことに慣れてしまっていますが、アメリカでは政治家がそのような事をすれば、国民からふくろだたきにされるのは目に見えており、少なくとも認めるか否定するかの明確な”回答”はするのが当たり前だと言います。

日本の言語は複雑で、回答しなくともしたかのように振舞う言い回しは無限大に作れることを、国民でも知っているため、そもそも言葉でコミュニケーションするより”空気感”でするようなところがありますので、厳密な理論思考を是とする西洋人にとって、理解できないのは当たり前かもしれませんが、日本人にとっても例え空気を読めたとしても、それで済むはずがないはずです。

 

それでも会話や行動の中で、その人の真意や目的が理解できたり推論できたり、その会話や仕草行動パーターンまでを丸ごと収拾するシステムにとっては、その収拾データーから貴人情報を導き出すことは、AIの助けもあって造作も無いこと筈ですし、事実少なくともアメリカと”提携”または”従属”する国では、その情報収拾を拒む力はどこにも存在せないわけです。

よしんば中国やロシアならば可能かもしれませんが、それでも多くの情報が根こそぎかき集められているのは、もはや止められる筈がありませんね、そもそもwww(WorldWideWeb)は米国防省が仕組みを作った張本人です、それに乗っかっている者にプライバシーなど在り得る筈がありません、諜報システムのために作ったインフラがそのまま通史回線として、標準化してしまったのですから。

 

しかしその張本人の一人を確保したロシアは、その保護の見返りに幾つかの報酬を得ることは十分可能で、その中にウクライナアメリカの蜜月関係が含まれていても、だれも不思議には思わないでしょう、その情報とかねてから独自に収拾していた情報が合致すれば、どう見ても事実だと分かるはずです。

その事実を盾に、ロシアは正々堂々とウクライナ侵攻をできたのでしょう、アメリカが必死になって莫大な国家予算を使い込んでまで、ウクライナに肩入れする意味はここにあります、単に中間選挙で良い顔したいとか、正義感や善意だけでそもそも王者のアメリカが、ウクライナを守ろうとする意図は、西洋メディアがいう程そんな単純な話でもなく、むしろ普段表に出ない何かに対する配慮か、アメリカ主導体制の堅持を何が何でも押し通そうとする必死感が見え見えです。

 

ロシアがどの様な軍事行動をするのか、幹部がどういう行動を計画しているのか、全て見えていたからこそその一部をウクライナに教え、ロシア軍の行動をことごとく失敗に追い込み、無残な結果に見せているわけですし、一方でその様子を上から目線でしてやったりと見ている私たち西洋諸国側も、この異常さに違和感を感じなくなっている時点で、極めて精神的にヤバい状態といえないでしょうか。

その間にも、多くの会話・文章・行動のロケーションが逐一ネットを通して収拾されており、ネットを解さなくとも街中に在るあらゆるデジタルデバイスによって、行動や思考が特定され、それを基に思考行動を誘導・改ざんされている事を、どう政府に問いただして行くのか、それを何より先に感が行動すべきと、スノーデン氏は訴えているのです。