くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

ロシアのウクライナ侵攻の裏で、中東で進行している連携

虎ノ門ニュースの4月5日火曜特集で、飯山陽氏が詳しい知られざる中東情勢について解説していましたので共有します、ウクライナへのロシア軍侵攻の中で、日本の多くのメディアが一方的に報じる情報に、もっとも欠落しているロシアが自由経済圏の意志に反して、簡単に崩壊しない理由の一つがこのコメントによって、理解されるでしょう。

国連安全保障理事会2月26日 ウクライナ軍事侵攻したロシアへの非難決議案採択、UAEアラブ首長国連合がロシアへの非難決議案採択を棄権、という報道がされていますが、自由経済圏にとっての正当化を通すために起こした、非難決議案採択において反対・棄権を投じた国が半数を超えた事実は、日本では極めて消極的に報道されています。

(以下は、その耳コピです)

 

ウクライナ侵攻したロシアを、非難し武力行使の即時停止と撤退などを求める安保理決議案を採択し、欧米をはじめとする11か国賛成に対し常任理事国で唯一ロシアが拒否権行使し否決、中国インドUAEの3か国は棄権、小国を含めると全体で半数を超えました、UAEアブドラ・ビン・サイド外相が露ラブロフ外相と会談し、棄権後 世界のエネルギー安全保障の改善に向けて協力していくと記者会見で発表しています。

そもそも世界情勢の中でアメリカ西側諸国にとってはロシアは共通の敵、と言うことになっていて、世界の他に地域ではそうなっていないと飯山氏は言います、例えば中東では、ロシアはハッキリ言って敵ではなく、そのことをバイデン政権は良く解っていない、どういうことかと言うと、UAEとかサウジアラビアは中東におけるアメリカの同盟国、UAE・サウジはアメリカから大量の武器を買っている。

 

1,000人規模の米軍を駐留させてそれによって自国の安全を守っている、これは日本と同じでアメリカに自国の安全を依存している、だから今回のウク侵攻が起きた時には、当然対露政策には味方してくれるだろうと思ったわけですが、UAEはいきなりロシア非難決議を棄権したり、いきなりモスクワに行ってラブロフにもっと仲良くしましょうと言ったりしている、それにアメリカはびっくりした。

中東には他にもアメリカの友好国があって、この国々も不穏な動きを見せているということで、サウジアラビアが行っているのがアメリカが敵視する中国の販売する原油のいちぶを人民元建てに切り替える方向で検討、習近平国家主席は今年5月にもサウジ訪問予定。

 

これは中国もロシアと一緒で、アメリカにとっては中国は敵対国ですよね、ところが中東諸国にとってはロシア同様に敵ではないんですね。サウジと言うのは世界で一番武器を買っている国で、それは概ねアメリカから買っている、中東と言うのはそもそも世界で一番武器を買っている地域で、何でかって言うと戦争しているから常時武器をどんどん使ってるから、どんどん買わなきゃいけない、それをだいたいアメリカ買ってるんだけども、あとロシアとか中国も武器輸出に参入しつつあるということですね。

さっきのUAEと同じでサウジもアメリカから武器の補給が無いと、例えばパイロットをアメリカにやって、アメリカ戦闘機乗れるように訓練しないと国が護れないんです。それくらいサウジとアメリカの国防関係は非常に緊密だから、アメリカは当然サウジは対ロシア制裁に賛成すると思ったんだけど、しなかった。

 

してくれないばかりか、ロシア中国とこれから仲良くしていこうとか言っている、それでまたびっくりしちゃったわけで、では理由は何でしょう?なぜ侵攻後にUAEがロシアと親しい仲に進んでいくのか?それは大きく2つ理由があるのではないか?一つ目は、ロシアUAE・サウジの関係 OPECプラス 石油輸出国機構OPECとロシアなどの非加盟国で構成され、サウジUAEと言うのは世界最大級の石油産出国、日本は石油のほとんどを中東に依存してて、そのうちサウジUAEにも8割位日本の石油は依存しているんですね。

この2か国は日本にとって死活的な国なんです、ところがその石油の産出量をどうやって決めているかというと、これは皆で示し合わせないと、どこかが一気に沢山増産しちゃう、結果一気に値下がりしちゃう…そういう事にならないようにOPECプラスという枠組みで少しずつ増産していこうねと合意してるんですね。

 

その枠組みの中にはロシアが居る、(アメリカは不参加)だからサウジとUAEOPECプラスの枠組みを守っていきますと言っているんです、それによってアメリカはロシアの石油を買わないと決めた禁輸措置をしたので、市場からロシア産の原油が消える埋め合わせをしてくださいとお願いしていますが、サウジUAEは嫌だと増産しない。

自分たちはOPECプラスでやっていくということは、つまりロシアとやっていきますということなんです。

 

日本の原油価格にも関係する一連の流れ

ウクライナ侵攻→ロシア産原油の禁輸措置

国際エネルギー機関IEA「主要国が増産を始めない限り世界経済はここ数十年で最大の供給危機に晒される」

アメリカがサウジアラビアUAE原油の増産を要請

サウジアラビアUAEは要請を無視

 

アメリカはサウジから石油を大量に買っていたが、シェールオイル発掘で価格が↓サウジ石油をアメリカが買わなくなった分を買ったのが中国で、サウジの今一番の石油のお得意様は中国なんです。

ロシアは売るものが原油しかないが、アメリカのシェールオイル原油価格が下落、ロシアは経済的にひっ迫する、それが周り周って中国とくっついた、一方アメリカはオバマとかバイデンとか民主党系の大統領が政権を執ると、他の国に対して人権がってことを強く言う、そのアメリカが言う人権問題はウイグル人問題など、中東は人権ダメじゃんとか凄い言うんです、それで仲が悪くなると言うのがある。

 

中東の女性差別が最近変わってきた→アメリカへの不信感の芽生えは、バイデン政権の裏切りにある、バイデン政権は中東における最大の脅威(サウジUAEの海を挟んだ北に位置する)イランの力を増幅させている。

中東においては中東の地域安全保障がある、アメリカがロシア中国を敵視しているように、中東諸国にも敵がいるんですね、中東諸国にとって一番の敵ってのはイランなんです。て言うことはサウジUAEアメリカの同盟国だから、サウジはイランの攻撃から守って欲しい、ところがアメリカは守ってくれないんですよ。守ってくれないどころか、アメリカ政権はイランは反米政権なので、イランに対する制裁外交を時々やってくるんです。

 

時々ガッと緩めてイランと仲良くして来る時があるんですね、それがオバマ政権・バイデン政権なんです、なぜかと言うとオバマ政権時にオバマドクトリンと言われたものがあって、それはオバマ外交政策ってのはこういうものだという奴ですよね?一番有名なのはアメリカは世界の警察じゃないっていう発言で有名になったのが、オバマドクトリンであると。

じゃあ、アメリカは世界の警察じゃないってことは、世界のいろんなとこで起こったとしても、見て見ぬふりする、ハッキリ言ってアメリカの安全保障に関係ないから、救にしてくださいというのがオバマドクトリンですよ、でも一方で外国でやってる事でもアメリカ安全保障に死活的なことに関してだけは首を突っ込むのがオバマ外交、利権、そう、それはちいきによって色々ある。

 

じゃあ中東に対してはなんですか?中東にとって一番大事なのはイランなんですよ。イランがもし核武装しちゃったら、これアメリカにとって死活的重要問題になっちゃうと、中東における重要政策はイランが核武装させない事なんですよ。

イランはどうやったら核武装しないで済むのか考えたわけなんですよ、その時オバマが考え出したのはイラン核合意ですよ。核合意を結んでイランに今までの制裁を皆解除するから、民案で仲良くやろうよイランちゃん、他のみんなに制裁しないから核開発止めてね~っていうのがオバマのイラン核合意なんです。

 

仲良くするから国際社会の一員に入れるから止めてねーって懐柔した結果が核合意。ところがイランの周りの国は、イランにそんなことやっても守るわけねーじゃん、だってイランだよ?核合意なんかして経済制裁解除なんかしたら、うちらむっちゃ攻撃されるやん、って反対したんです。

で実際何が起こったかっていうと、実際喪にすっごい攻撃増えて、サウジなんて1日何と2回とか3回とか弾道ミサイル撃ち込まれてるんですよ。誰も日本がサウジから三十何%の石油サウジから買ってるんですよ、こんな買ってるのにサウジの石油施設にバンバン弾道ミサイル攻撃されてるわけですよ。それは元をただせばイランに対する経済制裁が緩められたのがきっかけなんですよね。

 

というのが背景にある、だからイラン核合意はダメだと意味ねーじゃんと言って、核合意から離脱したのがトランプなんですよ、トランプはどっちかっつーと中東諸国の皆さんのご意見に従ったんですね、それがトランプ。

バイデンになったら、いやーやっぱり核合意だと言い始め、またイランと話を始めて、徐々に制裁解除し始めた結果サウジ・UAEは怒っている、だから石油増産してって言っても「俺らの利益なんも考えていないのに、おまえのためにそんなことしなきゃなんねーの?」ってなってる。

 

アラブは意地とか尊厳とかプライドとか異様に重視するんですよ、石油が増産されないで、値上がりする背景には、実はそのアメリカの中東政策に対する産油国の怒りってのがあるんです。むちゃむちゃ誇り高いしかない位。それ重要、日本だと平和が一番だと言いますけど、中東の文脈ではそういう平和って見たこと無いですね。つまり生きているだけじゃ意味がないんですよ、尊厳の有る生、生き方として尊厳なければ死んだ方がまし、闘った方がいい。

イランをバックアップする組織がサウジ南部イエメンにあって、フーシー派(正式名称アンサール・アッラーが以南の支援を受けてイエメン政府と内戦、2014年からイエメンの首都サナアを実行支配、サウジやUAEを直接攻撃)と言ってそこから2019年からドローンや弾道ミサイル攻撃を受けている、サウジはイランとイエメンに挟まれる形 イエメンは首都が奪われた後自治機能崩壊し内戦中の国

 

アメリカの中東諸国への裏切り

トランプ政権はフーシー派を照り組織に指定

バイデン政権は就任してまもなくテロ組織から解除

サウジアラビアUAEが再指定を要求しても検討中だとやり過ごす

 

イランと言う国は変な国なんですけども、普通軍事侵攻とかでイランは脅威だとか言うと、ロシアみたいに国軍を動員して隣国に攻め入るってイメージするじゃないですか、違うんですよ!イランは国軍を動かさないんです、その代わり中東には一杯武装組織というのがいて、その武装組織におカネ・武器をあげて、戦闘員に軍事訓練をして、強大化させて、だからイエメンなんかはフーシーなんかにやって、首都を占領させちゃったんです。

イエメンに元々あった政府というのはフーシー派に占領されちゃったから、逃げて行って困った困ったってなって、フーシー族と闘うと言うのはイランとの闘いなので、どうするんだとなって、隣のサウジ政府にお願いしたわけなんですよ、サウジはここをフーシーが占拠してるとボンボコ撃ち込んでくるわけだから、これはサウジにとって自衛なんですよね。自衛のためにイエメン内政に介入してるんですね。

 

ところがそのイエメンに内政介入したサウジに、オバマ政権・バイデン政権はですね、これは人道的に人道に反していると。トランプ政権はそのイエメンでサウジがやっている戦争を、武器供与を助けてたんですよ、ところが(左派政権は)それをカットしたんです。

カットしてイエメンとは話し合いしないさいと、戦争なんか物騒だから止めなさい、話し合いしなさい、自分たちは武器供与はしません、なぜならアナタたちは人道に反することをしているからとお説教するんです。サウジからすると人道とかって、イエメン政府に頼まれてるし、こいつらやっつけないとずーっとミサイル来るしって話。

 

これはサウジとか遠い話してるとピンと来ないかもしれないですけど、例えば北朝鮮がバンバンミサイル撃ち込んでるじゃないですか、今海ですよ、これが陸に届くようになって青森とかきたときに、アメリカが平和が一番、北朝鮮を国際に復帰させるのが一番とか、これから北朝鮮と核合意します、そのため北朝に対する制裁解除していきます、って話になったらどうしますか?

中東は当にその状態なんですよ、この状況に置かれてるので石油の増産しない、の問題に結びついていたり、あとアメリカの同盟関係はバイデン政権と言うのは、トランプは同盟国を蔑ろにしたと、自分は全部の同盟国と仲良くして外交で正しい集団的外交をやっているって言ったんですね。今もヨーロッパ同盟国とはチャンと仲良くやってるんだ、とかいってるひといるんですけども、中東見るとアメリカの同盟関係ボロボロなわけです。誰も知らないでしょ?それってエネルギーが中東にあるわけですが、すっごい大事な話ですよ。

 

日本はサウジに協力の意向を示して輸入を促さなければならないが、しかし日本に向けての石油は4月から値上げするって決めていて、石油ショックで2倍3倍になった、OPECイスラエルと戦争中、イスラエル友好国と非友好国と分け後者には売らないと突っぱねた。日本はイスラエル支援国だったが、当時の日本政府田中政権は使節を派遣し、友好国なんですと直訴し上手くすり抜けて石油を確保できていた。

第一次第二次石油ショックの時と今では世界状況はかなり異なる、当時はアラブとイスラエルが戦争していた、今は仲良くしている。なんでかと言うと昔は一番の悪者=イスラエル、今はイランなんですよ。イラン本当にヤバいイランは武装勢力にお金あげて攻撃したり、海ありますよねここ通るタンカーとか攻撃したりして、湾岸地域をぐっちゃぐちゃにしてるのはイランだけど、さらにイスラエルを殲滅するのがイランの国是なんですよ、地図上から抹殺するくらいで、国の憲法に記載されている。

 

イラン周りのパレスチナ武装勢力とかに資金武器供与をしている、今やあれだけ戦争していたイスラエルと中東諸国は友達なんです、仲間になってイランと闘おうと、しかもアメリカがイランと仲良くしてるから、うちらのこと忘れてるよね。だからアメリカとか頼りにしてなくてもうちらだけでイランから防衛できるように、仲間になろうとしているんですよね。

ロシアはこれらの動きにいいぞ良いぞと思っている、中東はアメリカが頼りにならないから、全方位外交やってる、アメリカ同盟関係はキープしておいて、一方でロシア中国とも仲良くしている、全部仲良くしてそれはなぜかというと、全て対イランにつなげると考えているわけです。

 

だからロシアというのは、中東に対する力というのは影響力が非常に大きいんです、最も影響力が大きいのはイラン西のシリアです。ずーっと11年から内戦してるんですね、元々アサド政権から父子2代目息子の政権時で反体制派が出て戦争して一時負けそうだった、そこを助けたのがロシアとイランだった。

プーチンに要請し得た爆撃機で反体制派に反撃、危機を脱した経緯がある、結果的にシリアのアサド政権はロシアが大好き、プーチンコールの嵐。

バイデン政権は別の国にも恨まれる…、それはエジプト。バイデン政権がとった対応は、人権上の懸念を理由に1億3000万ドルの軍事支援の凍結…

 

アメリカと言うのは対外軍事支援と言うのをあまりやっていないんです、ほぼほぼ全部がイスラエルとエジプトに対するもので、エジプトはずーっと毎年13億ドルくらいの支援を受けていた、なぜかというとエジプト軍が強くないと、中東は今よりぐちゃぐちゃになってしまうからで、さらにエジプト軍が強いことによって、イスラエルが護られるという戦略もある。

アメリカは古くからイスラエルと国交を回復していて、イスラエルの存在はアメリカにとって外交政策上重要視される課題なので、そのため。なぜならシナイ半島イスラエルとエジプトの間)に武装勢力が居る、これを叩かないとイスラム国に占領されるから、闘わなければいけないというのもある。

 

ところがエジプトに難癖をつけて軍事支援を減らそうとするのがオバマでありバイデン。オバマ政権の時にはエジプトへの支援金を半分に、なぜかと言うと当時アラブの春が起きて、政変の後に選挙して政権をとったモルシーというムスリム同胞団という組織の大統領が、選ばれたけどもイスラム系大統領なので、国をイスラム化した。イスラム化独裁でエジプト人がヤダと言い始めた、革命で引き摺りおろした。この行為をオバマは非人権的だとし支援金を減らしたため、中東はオバマ政権に非常に強いアレルギーがある。

バイデン政権はオバマ政権と同じなので、また中東ぐちゃぐちゃになるわーと。トランプ時代は支援金を出し、中東諸国とは仲良くした。中東諸国は人道人権上問題の多い国があるので、バイデン政権は逆のことをやった。サウジもお前はジャーナリスト殺害してバラバラにしたじゃないか、女性の人権がとか…サウジはムハマドムンサルマージ皇太子が実権握ってから女性解放どんどんやった。昔とは急激な変化、サウジはトップダウン方式なんで近代化と決めたら、UAEと同様に選挙制度の無い直ぐできる独裁国家だから。

 

中東は最高指導者が大統領候補を選別する傀儡で、最高指導者以外は何の権力もない。最高指導者は最高指導者しか選べない。石油利権を巡って過去のイギリスに続きアメリカが混乱を起こしている。

イスラエルベネット首相 ヒズボラとかハマスなどのタコの足だけでなく頭のイランを叩くかなければ殲滅される。→中東版NATOを創ろうとしているというのが、判りにくい中東情勢と中露の関係の今と言うことなんです。