MRJを評価したことで見える、世の中の動き
手厳しい話題にはなりますが、ここに来てMRJ話題は単なる未来絵図話題ではなく、現実的な問題として頭をもたげてきました。
MRJ初号機の納期を5回延期、三菱重工業の組織的欠陥(前) | データ・マックス NETIB-NEWS
そう、メーカーの母体である三菱重工の企業体質です。
この話題は以前にも取り上げていますしその他でもいくつか取り上げいますが、東海地方の問題にとどまらない、旧態依然の日本大手企業の根幹的な問題であり、東芝やかつてのっシャープなどの業態に関わない気質的な問題です。
この話題は日本の企業にとっても避けられない問題だと考えられますが、西洋で発達したカンパニー制から、日本独自に発展した結果の集大成とも言える課題ではないでしょうか。
カンパニー制と言えば、江戸時代末期に長崎でグラバー園で知られるグラバー氏が、坂本龍馬らに伝えた組織経営の手法から始まった際に、三菱の創始者が彼らの事業に投資したのが根幹にあると聞いています。
その三菱の末裔は、財閥として巨大化し、その後解体されるも結果的に、市場を見下ろすほどの独占的立場として君臨する大組織になりました。
その三菱重工に限らず日本独自に発展した財閥企業は、すく少なからず日本の、閉鎖性や特殊性を高める要因になったと考えられます。
国内の多くの企業が財閥によって支えられ発展した結果、末端に行くほど国際的な市場開拓苦労していると思われます。
その根拠は、国内の市場が独自に発展しすぎたせいで、国内で発展した販売ノウハウは、役に立たない、特にマーケットノウハウは、一からのスタートせざるを得ない企業が多いために、自由競争の原理が、標準化された大企業のヒエラルキーによって阻害されているために、その脱却に多くの時間を削がれているようようなものです。
日本は大手企業の護送船団方式で守られてきた経緯からも、大手でさえ、一部の除いて国際市場に触れる機会が遅れており、その分経験値が少ないため、せっかくの技術的優位性が、十分に評価されていない残念な状態であり、当にMRJが直面している課題と合致するのです。
日本の産業振興にとって 、家電事業が韓国や中国に持って行かれた今、自動車産業なもEV化の方向でアドバンテージが小さくなるとみられ、ネットやインフラの効率化によって、より海外とのお付き合いは身近になっており、その分公共工事、インフラ整備事業、航空宇宙産業などのセット事業は、大口の収益が見込める事業だけに、小国日本にとって、負けられない分野です。
その世界情勢に対して日本は国内のの準備が先進国の中で最も遅れていると言って過言ではなく、政府は慌ててパッチを当ててはいますが、土台時間を要するだけにどこまで追いつけるか、、その問題意識の高さに疑問が残るところです。
こうした準備は、個人の問題意識を高めるだけでは到底追いつくはずもなく、政府の啓蒙や、お膳立てをわかりやすく国民に伝えることが重要ですが、残念なことに、政治は依然として国内のシ有力者の目を懸念してか、おおっぴらに実施できていません。
その分、企業や国民の方向転換の意識は遅れて、それがさらに旧態依然仕組みの温存へと悪循環につながる恐れがあります。
またネット社会によって、情報収集より便利になったと、安前向きに捉えられていますが、今アメリカで起こっている、正しい情報の精査の難しさや情報のコントロールで、逆に混乱をきたしています。
これは、ネットモラルの国際的な約束事が定められていない事から起こる、誤解や悪用について認識が不足しているのが問題なんでしょう。
今回は、私達を取り巻課題では、ITの急速によってそれに追いつかない現状と、ものづくりと言う仮想現実と相反する現実的な問題が、ここMRJの直面している問題一つからも透かして見えることを、記事にしたかったので書きました。
私たちはは、情報の大海原に放り投げられたような状態に立た中で、今後より仮想と現実の精査を求められますし、融合と混乱はIT企業にとってチャンスであるとともに、旧態依然の企業にとっては、厄介な課題になっていくのでしょう。