くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

温泉「タトゥー禁止」と日本の風習との葛藤

 

 世界中に点在する温泉スポットは、多くの人達を癒やすのに古くから利用されてきました、日本はその中でも温泉にこだわる国の一つでしょうが、そのこだわり文化にチョト待ったの声が増えています。

 

 

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 我が国の温泉観光地は、日本人だけでなく海外からの観光客からも、その多種多様な泉種やこだわりの雰囲気作りで、手軽に日本風情を楽しめる健康観光スポットとして人気が高いです。

 

 ところがここなん年か海外客が増えて来るに連れて、新たな客層を獲得すると同時に、幾つかの課題を抱えるようになりました。

 一つは言葉のおもてなしの問題と、イレズミ問題です。

 前者は国が違えば言葉も違うので想定内ですが、ただ公用語の英語さえ流暢に扱える人が限られていたため、正確にサービスや、独特の作法が伝わらず、日本人なら暗黙にしないルール違反をしてしまう外人が後を絶たなかったようです。

 この問題は最近になって、多くの温泉で対応出来るようにはなったようです。

 

 しかしもう一つのイレズミ問題は深刻なようで、未だ殆どの温泉が妥当な回答を出していない状態です。

 サウナや温泉へ行くと、必ず出会う「イレズミお断り」の表示、中にはユニークな表現もあったりしますが、日本人だけにはすぐピンと来るフレーズは、外国観光客にとっては理解不明であり問題外の話なのです。

 これはストレートに、その筋の方を断るためなの日本独特の配慮なので、これを外人に理解させるのは骨が折れますし、かと言って長年使い込まれた表現を今から変えるのはセンシティブな日本人にとっては、寝耳に水です。

 

 本来イレズミ自体に何の罪も無いのでしょうが、馴染んだ表現を急に変えていくのは日本はあまり上手ではありませんから、せめて東京オリンピック開幕までには時間をかけて、新しい表現なり共通の認識を確立する必要に迫られています。

 

 いずれは日本から任侠と言う概念は消えて行くでしょう、その良し悪しは賛否両論あるでしょうが、このイレズミお断り問題はそれと同時に、日本の古くからある文化・風習を悪ければ残さなくていいのか? と言う民族性の話にまで深く考慮せざるを得ない話題です。

 

 今後日本は内面も外面も国際化に晒されていきます、その中で一つ一つ日本に残るあらゆる独自性を、国際というフィルターにかけて残すか残さないかを選別して行くことになります。

 

 その点で、私達はより日本の文化・風習・歴史をしっかりとアイデンティティーとして自覚する事が、より求められていくでしょう。

 

 


温泉の「タトゥー禁止」問題。観光立国への道に立ちはだかる壁 - まぐまぐニュース!
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