くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

緊急避難の虎の巻を手に入れたい

 仕事をしている人、学校で勉強している子どもにとって、せっかくの休みくらい好きなことしたいのはやまやまですが、地域内で災害が起こった時の避難経路もうチェック済ですか?

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 ここ、10年来には地震津波などの自然災害や、火災・放射能漏れなど人災にかかわる心配事が、私たちの周りに山積して悩ましい限り、これもひと昔にくらべて情報が容易に出回る時代だからこその新たな悩みですね。

 ネットやTVが普及してない頃なら、知らないことで必要以上に心配することすらできなかったんですから、望んだにしろどちらが幸せかわかりません。

 

 さて、昨今のように災害のニュースが毎日のように流れていると、なんか準備しなきゃあ、と強迫観念さえ感じてしまいますので、たとえ自分の身の回りが平和であっても、精神衛生上健全でいるためにも何か備えておきたいものです。

 

 ただ、冒頭で書いた通り、いくら準備が必要とはいえ普段の生活が忙しいことには変わりがなく、あえて時間を割いて対策を準備するというのが一般的ですが、ずぼらな性格の筆者は何とか効率よく工夫できないか、考えてしまします。

 いざ、事が起こったらその時に慌てて、後悔するタイプですね。そうならないためにも、あれこれ考えてはみました。

 

 今あるデーター・資料(マニュアル)をかき集めて、参考にする。

 これ、実際やってみました。例えば「サバイバルマニュアル」とかさきぼど紹介した「東京防災」といった優秀なマニュアルです。

 

 大真面目に読みましたよ、読書は好きなほうなので、隙間時間を見つけて読んだり、寝る前に読んだりしましたし、確かに勉強になりましたたが、なんか違うんですよね。

 何だろうと考えると、本当に自分の周りで実践できるか? 役立つか? の点で不安があるんですよ。

 

 また、よしんば自分がマスターして家族に教えれば、大丈夫などと自己満足もしてみますが、先の熊本・大分地震の話題を見るにつれ、ますます違和感が募ります。

 思うに、同様の災害が起こった場合でも、地域ごとで事情や細かいルールみたいなのがあるがために、むしろ邪魔になるんじゃないかという結論です。

 日本のような狭い地域に、過疎地といえども地域住民の横のつながりは、それぞれあって、この辺りはこういう決まりだからとか、近所の係が見回りに来るからとかいった事前の決まり事があると、それに従おうとしてしまうが日本人です。

 

 最悪は個人でも、最小単位でも家族単位で協調して結果無事なのが理想なのですが、いざという時に、こういった機転が利くかどうか、それがマニュアルで学べるかどうかというと、筆者少し自信が無くなったんです。

 

 それで、地域連携と独自判断の兼ね合いについては、すこし間をあけて後回しにしておいて、じゃあ自分の住んでいる地域の最寄りの避難所・避難区域をまず確認してみます。

 避難場所は緊急時に一時的に害から逃れる場所で、まずはここに逃げるのが基本になるようです。多くは広場・公園・高台空き地などがそれに当たりますが、基本的に住まう地域によって割り当てがしてあります。

 次に、少し落ち着いたら移動して寝食を賄う場所が避難所になりますが、ここもさらに備蓄品の量の準備があるためか、地域で指定してあることが多いようです。

 

 ここで、考えたいのは、予測もできない緊急時にこのルールが守れるか?という現実ですが、今回の熊本でも実証された通り、当たり前なのですが避難する人はその時の自己判断都合で、最も近くて安全と判断した場所に避難しています。

 このため、想定以上に人が集まった避難所(または避難場所、全く区分けの意味をなしていませんでした)では備蓄品はすぐ底をつき、想定外の理解のまま支給物資も計画に含まれなかったために、なかなか配給されることがなかったそうです。

 

 ちなみに名古屋市では、さすが神戸・東北・九州と、自治体役員を送って現場を学ぶことができたためか、こういったイレギュラーが起こっても、その都度避難者リストを作り直し、そのリストによって支給物資の調達を、柔軟に調整できる心構えは持っているそうです。

 これも、単にマニュアルだけで対策をとらず、現場で学んだ不便や問題に沿って、より現実に即した準備をしているからこそだと思われます。

 こうしたノウハウは自治体だけでなく、全国で共有すべき事案です。地域によっては、予算・人材の不足から、何十年も前に作成した防災対策方法をそのままにしては、いざという時に役に立たなくなります。

 

 さて、こういった共通認識であるべき防災仕様書でさえ、このありさまなのが現実だと理解したほうがよさそうです。

 これも地域ごとの事情によると思いますが、この出来・不出来を確かめたうえで、短期的には自分の身は自分で守ることに重点を置くべき地域もあれば、まずは指定通りに動けば、当面は身の確保ができる地域もるということであり、これが分かれば……ようやく話が戻せますが、個人が準備すべきボリュームも見積もり易くなりますね。

 

 次に、逃げる際の判断に欠かせないのが、緊急速報情報の入手ですが、これはおおむね地域で決まっていて周知されていてご存知の方も多いと思います。

 それでも細かい話をすれば、どこまでその精度を信頼できるかですが、ここは他人任せにせず、どこでボーダーラインを引くかは自己責任で基準を決めて、そのアラートを受けた場合、迷わず避難するほうがよさそうです。

 ご近所や家族の心配も大事なことですが、原則はまず避難所・避難場所へ移動した後、そこに集まった人と情報を共有してから、どうするかを判断したほうがより利益のある判断がしやすいのではないでしょうか。

 ただ、現実に目の前に助けを求める人を見れば、そうはいかないようなイレギュラーもあり得るでしょうが、どの場合でも自分がどこまで冷静かを自覚してからでないと、結局周りに心配をかけることになりかねないと思っています。

 

 避難所・避難場所の範囲に関連しますが、その場所を確認するのも生まれながらに住んでいるところなら、目をつむっていてもいけるかもしれません。もちろん有事には危険があちこち隠れていますから、逆に意識して注意が必要になるかもしれません。

 不慣れな場所は基より、最近は長く住んでいる地域ても、意外と通ったこともないような道が多いなとか、しばらく通らない場所がかなり変わってたり、などの実感をする人もいるんではないかと思います。

 

 ちなみに名古屋市では、現在地から避難所などへ誘導するスマホアプリがあるのですが、こういうツールがあるなら、即動作確認を兼ねて実際に案内されてみましょう。

スマホアプリで避難誘導 山県市が情報提供開始 − 岐阜新聞 Web

 

 行ってみないとわからない問題が結構見つかったりしますよね、アプリがなくても避難マップを提供する自治体は多いでしょうから、これで十分です。

名古屋市:あなたの街の地震ハザードマップ(暮らしの情報)

 

 実際に回ってみるのと地図上だけで判断するのでは、雲泥の差があるのが実感できますので、まだやってないという方は是非。

 

 その避難所までの行程を、地域の現状を再確認する目的や、場所によっては自然を楽しんだり「おっ、こんなところに」などといった発見もあったりするかもしれませんので、単に場所確認だけでなく、自分なりに家族なりに、いろんな楽しみを合わせて実施すると、結構充実した時間が楽しめそうです。

 

 緊急時の準備を、果たして楽しんでやるなんて不謹慎だと感じたり、危機意識をもって行うことが重要だと、お考えの方も多いかと思いますが、筆者はまずは目的・手段はどうであれ必要だと思うことは、体全体・五感で体感するのが一番だと感じています。

 今回の話は、あくまで一市民の提案に過ぎず、何ら強制するものではありませんが、より緊急時の現実を、避難する時の人それぞれの実感を、掴める方法が一番早道だと思って提案してみました。

 必要な物を備蓄するのは大切ですが、それ以上にこころの準備をどうしておくかが大事だと思いました、同時に身の回りをよく知っておくこともです。

 自分なりに解釈するきっかけになればと思います。