くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

日本は踊らされて良いの?今私たちが見ているのは”列強国”側の目線であること

日本で報道されている、または世界の先進国でもそうであろう、今報道されているビジョンが、多くの民主国家においては正当化・正義を訴える姿であるのは間違いありませんが、かつて私たち日本が列強国に追い込まれた立場を、今のロシア(若しくは今後の中国)が担っていると言えないか、むしろ日本こそが悪者?側目線から考えるべきではないか。

この見方は、ウクライナ可哀そう!という面ばかりが強調された状況では、それを支持する人達から”独裁への加担”とか、非人道的思想”だとか口撃されそうですが、これから先はその一言で片付けられるほど単純な話では無く、この時期にこそ日本人はこの事実を深く理解し、今後の日本の立ち位置を考える基軸に成ると考えられるかが、日本の将来を大きく左右する大きな転換期になると考えられないでしょうか、その根拠を示していきます。

 

第一に、結局は欧米主導の保守派のアングロサクソンによる世界支配は、それ以前も含めて当時も今も何ら変わりないということなのでしょう、むしろ今の日本は戦後どさくさから高度成長の恩恵によって、一見立場が逆転したかのように見えますが、実質的な立場はドイツと同様に”利用される”立場であるのは変わっていません。

事実、ドイツはメルケル政権時代に栄華を極め、EUでも主導的立場を持てていましたが、原子力発電の廃止から脱炭素エネルギーシフトへの移行で、ご覧の通り失敗していますし、日本もついにGDP成長率では、先進国から途上国への格下げに陥りつつありことを、多くの日本人は自覚が薄いのではないか、これはと海外勢による日本人の意識の先導と、巧みな経済誘導に依るものです。

 

第二に、未だに日本政府は日本のあるべき立場として、途上国への技術供与や協力を推進しては要るものの、かつての中国・韓国がそうであったように、何れは東南アジアも日本の技術に追いつき追い越していく、これは経済発展する度合いの差が、決定的な要因になっている以上、避けられません。

少子化による労働力の絶対数の減少、国内企業の外国人労働者依存の加速は、日本の自給力や国内生産力などの国の持久力を、じわじわと奪いながら政府への税収入を目減りさせ、与党の絶対的な優位性を低下させていくでしょうが、選挙権保持者の実質的影響力の低下で、私たちの望みはますます反映しにくくなっている、この現状を対して深刻に考えていない事が大きいのではないか。

 

22年2月段階では、21年初期の一時を除き日経株価は上昇トレンドの枠を外れていません、しかし22年に入って明らかに25000円台~29000円台でレンジ(横ばい)を継続しています、この先下落も匂わす状況であり、たとえ一時的な上昇でさえ、本質は外国投資家の米株下落リスク回避にすぎず、要は一部上場企業・新興企業を除き、資産の一時退避機能としてしか日経株は機能していない、これら現実は強調されないように感じます。

また、ドル円の推移にしてもそれを明確に反映しています、今回のようなウクライナなどの売買リスク回避に、米市場好調時はドルが買われ円は売られ、不調時はその逆で円に退避されされますし、金などの貴金属・希少金属価格の高騰などの調整も、貨幣リスク回避のかつての金本位制等への優位性が生きている証ですが、貨幣経済でのマネーの脆弱性が未だ変わらない事実は、経済番組でも指摘されません。

 

その中で、ロシアは本当にバカなのでしょうか?前回書いたように、ロシアは国内からのドル流出を制限させ、保有する金による換金制度を緩和しましたが、これは従来予測されたSWIFT締め出しによるルーブル下落と、仮想通貨の流通監視によって、ロシア経済を疲弊させる策を既に想定されていたことを示しており、実質”金本位制”に回帰したロシアの成り行きの結果によっては、現金のデジタル通貨シフトの加速を、大きく左右することにも影響していく、分岐点をロシアは作り出しているわけで、ここでも列強国目線でみる危うさが浮き彫りになるのです。

さらにこの成り行きを中国も見守っています、金保有量世界第一位である優位性を、世界覇権を狙う以上優位性を最大限発揮できるように、この先中国は国際的評価を下げないように巧妙に立ち回りながら、ロシアとの立場の逆転を見定めた上で、本格的な台湾・韓国そして日本への侵攻を、近い将来の実行をめざすのは確実でしょうから、日本はそれを見据えた視点をもって、これ以上の中国依存を絶ち経済的影響力からの脱出を始めていないと、東欧に続くアジア有事の際には、ウクライナ以上に追い詰められて行くのは確実です。

 

果たして今後の日本政府に、これだけの先見性をもって、今から体制立て直しできる意志と実行力があるかどうか、いえ実行させるように国民が強く働きかけて行けるか、今の日本の国民の意識と胆力が見定められる時である筈ですが、今のところメディアが煽る通りに、列強国側の目線に立つだけで満足している場合ではなく、加えて国際的な現実の立場をはき違えている状態では、その実現は程遠いのが現状です。

一旦失ったものは、取り返すのには相応の時間が必要ですが、既に70年以上前に失った日本の優位性は潰え、今や日本が実質的に後進の常態化の中、高度成長期以上の国を動かす原動力・国民性を、復活させるのは並大抵の事ではありません、SDGsなど明確に戦勝国優位な基準に迎合する姿勢から脱皮し、日本優位である開発力と製造精度を、国外より国内への発展・利益に振り分ける企業施策や、エネルギー・食品などの国内自給率を100%に近づける具体的な政策によって、外貨流出化を抑制し結果的に国力強化を担保する、こうしたノウハウを、今起きている東欧での混乱の中から学ぶべきでしょう。