くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

資源依存国日本のDX化社会への危機意識度は?

日本は、過去に放漫なバブル期とその結果経済崩壊をしたトラウマのせいか、金融当局は緊縮財政の虜になり、過剰な金融引き締めを厳格化するようになりました。

そのせいか、昨今がバブル期であるのにその感覚が薄く、対応が鈍化している傾向がみられますが、危機意識が薄くなりがちな時こそ警戒や準備が重要になります。

日本は、世界でも数少ない資源依存国であり、農産物自給率も先進国では最低レベル、その分輸入に過剰に依存する経済構造を維持してきましたが、この先きたるDX化社会において、電気エネルギー生産力の維持が生死を分ける時代になってきます。

 

国内発電力は現在原発がほぼ稼働停止して、火力発電による電力供給で賄っている現状ですが、今後の電力消費量は自動車インフラのEV化等に、莫大な電力需要が予想されていて、原発再稼働必須論が再浮上していますが、環境保護団体などの反対などで足踏みもされています。

現在、日本は発電用燃料には石油・LPG・石炭を輸入していますが、世界的な石油需要不足から輸出国は減産・石油生産減量する傾向が高くなっており、備蓄はしているものの、今後日本はこれまで以上に調達手段を急ぐべきじょうきょうでしょう。

 

今月26日に三菱UFJ FGは、 石炭火力発電所への融資厳しくする方針を固め、既設施設にも融資しないと発表しましたが、今のところこれが初ですが、これまでは他の実行可能な代替技術やその国のエネルギー事情を個別に検討するただし書きを残していたのですが、環境団体や国際機関などから、厳格化を要求されていたことから踏み切ったようです。
石炭火力発電を巡っては、三井住友フィナンシャルグループも新融資を全面停止する方向で調に入っているなど、原則実施しないとの方針を厳格化、高効率と位置付けられた発電所も融資対象から外す方向で調整しているとのこと。

 

日本は、石炭のCO2排出を最小限にする技術や、発電効率を極限まで高める技術は世界でもトップクラスで、LNG燃料での火力発電にも、随時GTCC(ガスタービンコンバインドサイクル)を導入し、石炭依存を減らす改善を進めています。

既存の発電タービンのユニットを変えるだけで従来の2倍の発電力を出し、原発稼働分もカバーできる高効率化できるもので、この度横浜で稼働中の火力発電所にも複数棟稼働のタービンを全てGTCCへ換装を完了しています。

 

これら全8軸の交換工事が完了したことで、発電効率が向上し出力を向上させながら、年間の燃料費をおよそ80億円節約できるようになり、さらにCO2排出量も合計で、年間およそ24万トン削減できる見通しですが、公にすると原発不要論が出るためあえて話題に出さないと言われています。

また今後は、千葉県・富津火力発電所で稼働するGTCCの発電設備合計13軸の交換・改良工事も進めていて、2019年完了後は発電効率向上で、年間で燃料費を100億円以上削減可能だそうです。

 

LNGは昨今ロシアなどから大量に輸入しており、備蓄もある程度はできているとのことですが、所詮輸入依存には変わりなく、自国で産出する燃料は皆無に等しい日本は、今後平和を維持できている間に、有事に備えて自国領域内で産出できる燃料の採掘開発を急ぐ必要はあるでしょう。

ここ1年来の石油原料の価格上昇も気になりますし、需要大国である中国がいつ何時大量買い付けをする可能性も高いため、価格急騰する前に備蓄しておきたいところです。

 

採掘が実現できない間は、例えば石炭採掘量大手のオーストラリアは石炭が安く、石油の需要が下がっているにしても需要はありますし、現在発電燃料の主力のLNGは今後価格を釣り上げられれば、国内産業に大打撃を受けかねませんから、可能な限り備蓄量を担保すべきでしょう。

また、食料も日本は自給率が先進国最低クラスで、食料価格高騰による輸入調達も今はできても、気候変動への関心が高まる中で、いつ何時食料輸入国の気候変動や国内事情の変化で、輸入が止まってしまえば日本は困ってしまいますから、これまで生産制限した法案の改正や土地活用を見直し、国内生産性が高まる政策を高めるべきでしょう。

 

これら国内自給率の向上は、一見世界的なDX化の動きとは関係ないように見えるかもしれませんが、DXを急ぐ根拠には可能性として国家間の物理的断絶化が含まれている場合に、仮想環境での交流・物流ができても、実際のそれが実際安全に可能かどうか、簡単に確認できなくなるかもしれないことを考えると、備えておくことは国の存続には不可欠で、慎重なこと運びをしてきた日本としては、当然考慮すべき対策でしょう。

最近、アメリカから中国への依存度シフトを進めようとする政治的動きが気になりますが、自由国家から統制国家へのシフトは自殺行為に近いことは誰でも理解できると思います、なぜそういう動きが加速しているのか、私たちはオールドメディアの情報を鵜呑みにせず、異常な動きに警戒する姿勢を続けなければなりません。