くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

AIが成長すると何がコントロールされるのか

コロナウイルスのリスクがこの1年で完全に世界共通の脅威となって、都市部を中心に人が集まる社会空間には、可能な限り人同士を直接接触させないようにするのが好ましい風潮が普通になりつつあります。

これらのたった1年で書き換えられた常識の世界で、人が暮らしていくには通信インフラの高速化と、AIの学習機能の完全化を一刻も早く実現しなければ、と言う強迫感さえささやかれ始めています。

 

今は、世界中でこの分断からくる抑圧や孤独感に耐えられず、暴動が起きたり過度な外出をして、ストレス発散できる人はまだ良いのですが、引きこもり社会から隔絶する方向へ向かった人のなかから、自殺者も例年より増えたと言われます。

コロナウイルス自体の人体への影響力よりも、精神的な悪影響によって病んだり無くなる人が出ている点が、これまでのウイルス予防・治療とは大きく異なっていて、こうした行動検証がワクチン開発の合間に、新たな問題を作るかもしれません。

 

これらの特異な人の行動はこれまでには見られないものであり、あるはずの無い実態に自ら要らぬ想像をしたり、事実であっても過度に反応したりする、こうした行動実験が世界中で試されている様な状態と同じです。

人の個人情報の収集について、以前の回で書いたことがありますが、AIにとって単に個人情報だけでなく、むしろこうした行動傾向や、嗜好性やある情報による反応の方が、AIの学習機能にとって有用です。

 

資本主義社会の中では、これらの行動や嗜好の個人情報は倫理的に制限されているので、あまり意識されませんが、中国では共産党政府が無尽蔵に世界有数の人口を誇る国民から、膨大なデータを収集出来てしまうために、中国のAIテクノロジーを高いレベルで完成度を増しています。

一国がこのような世界にも実現しにくい学習環境を持つに至ると、AI先進国と言われるアメリカ合衆国でさえ、大きな脅威になることは必至であり、さらにAIを駆使した広告収入で利益の大半を占める、米IT大手でも逆らうことが難しくなります。

 

おそらく中国製AIは、国民の行動を都合の良いように収集し、AI学習からの分析で広告企業やマーケティング企業がのどから手がでるほど欲しがる、優良で完成度の高い分析情報をどの国のそれより提供できるでしょう。

これに5Gによる超高速通信インフラが普及してこれば、中国共産党は名実ともに世界の情報社会を牛耳っていたでしょうが、瀬戸際でトランプ大統領がファーウェイのそれを禁止したことで、一難を逃れたのは不幸中の幸いでした。

 

しかし、AIの成長・進化は中国国内に存在する国民の全個人データーを、無尽蔵に集められる以上は、どの国も勝ち目がないのは今も変わりないし、加えて海外の個人情報も政府ぐるみで不正なハッキングで諜報しているとのことです。

彼らは、個人情報を制する者が世界を征服できることを知ってしまった以上、この虎の子テクノロジーを進化させるためなら、あらゆる情報戦をしかけてくるのは明白ですから、日本政府がデジタル庁を慌てて構築しようとするのは当然でしょう。

 

国民の個人情報や行動情報の管理・監視は、民間企業に依存してはもう不可能だと誰もが認めているようなものですから、いくらプライバシー侵害だと国民が反抗しても、残念ながら国の管理なくして漏洩を防ぐことは困難です。

ただ日本は遅きに期して、絶望的にデジタル化の技術スキルが低すぎたため、今後相当厄介なことに成ることが予測されますが、それでもするしかない状況に誰もが理解と覚悟をするしかないのでしょう。

 

今年一年の全ての結果は、うがった見方をすれば人間の行動をどうすれば制限・誘導できるか、どうした傾向に反感を持ちどういう情報を流せばどう反応するか、AIにとってこの答えを導き出す、一種の情報戦だったと言えなくもないでしょう。

AIが成長すると言うことは、学習する情報は多ければ多いほど良く、無作為で無意識な情報ほど人の管理には有益な事であり、一旦AIがこうした分析機能を持ってしまえば、もう人間には逆立ちしても、分析を超えることは不可能になります。

 

これはAIの成長にとって最悪のシナリオを想定した場合であり、一方でAIは人の良きパートナーであるべきという発想で作られたものも多く存在しますから、過剰にネガティブになるのも、うしろ不健康な話です。

ただ、こうした学習機能は中国AIに依存するまでもなく、すでにGoogleやFB、Twetterが実行しているAIを使っただけで、かなりの人の行動様式をコントロールされ始めている事実を理解して、自身の行動をコントロールできないと、あとで自分の行動で起きた結果に後悔することになりかねません。