くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

天秤にかけられる、農林水産業のリスクと将来性

 気候変動や自然災害が増加しているという認識が、リスクとして記憶されたり、ウイルスやや昆虫の異常増殖によって生活や生命の危機を感じれば感じる程、私たちの生活・仕事の選択肢への規制や制限が大きくなっていると、多くの人が感じているかもしれません。

その仕事の制限の中に農林水産業がありますが、発展途上国と一部の先進国を除いて、不人気な職業になってきていますが、本来は人間が生活には衣・食・住の根っこに係る仕事としてより、コスパの低さやキツさが選択基準になっているのは、少なくとも国内の産業・経済にとっては先行きどうかと思います。

 

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日本農業新聞 - スマート農業 「広域連携」に可能性 北海道大学農学部教授 野口伸

 

 こうした衣・食・住に係る職業は、都市・地域社会の発展や経済成長の如何に関係なく、基盤である以上日本は政府これまで国内独自の保護をしてきましたが、特に明治維新以降欧米・中国とのかかわりが大きくなって以降、独自の生産システムが海外の事情に干渉されて、機能しにくくなったり完全に入れ替わったところが多くなっています。

第二次世界大戦後には、敗戦国の代償として明確にGHQによって、アメリカナイズされて以来は、日本の風土社会に必ずしも沿わない衣・食・住生産システムが普通になり、それどころか生産機能を放棄して輸入するだけの、食品・材料まで増えてしまいました。

 

加えて、その効率化によって得た時間や予算の有効活用で工業・生産業を発展させ、戦後加速度的に日本は世界の経済トップにまで上り詰めたことは、その優秀さは評価できるかもしれませんが、その身の程(国家規模)を超えた豊かさが、日本らしさや美徳を失いつつあるのも事実です。

特に戦後においての変化は、価値観のおおきな入れ替えが起き、優秀な労働力が欧米の向上としてしか活用されなくなったことで、働くことの意味を見失ったのではないかと筆者は考えています。

 

その意味で、効率化や変化していい業態と、不効率でも変えてはいけない職業があることを区別して、仕事の価値観を日本の風土に合ったものとして、教育・継承していかなければならないと思うのです。

筆者世代やその世代が関わる業態では、既にその価値観に弊害になる行動しかとらなくなっていますが、その反省としてせめて衣・食・住に係る産業については、国土規模はカバーできる程度には自給できるノウハウを取り戻さなければなりません。

 

この取り組みが、多くの国民にとって支持され保護されなければ、そのようには戻っていきませんが、海外資本による実質的な国内産業の傀儡化を最小限にする試みには、まだまだチャンスはあると考えられます。

最初は、地方産業の衰退から姿を見せ始めた低成長時代の日本の存在感が、海外からもたらされる規格や資本にによって、有名無実化されていくであろう危機感として、国民全員が共有し、助け合わなければならないでしょう。

 

日本は世界の風景と比較しても美しい国で、それを観光業の武器にするのはグローバル化を迎えるにあたって、正しい選択肢ではありますが、それ以外の産業で農林水産業には、自然を敬い共存してきた日本の知恵という”らしさ”が数多く受け継がれています。

工芸など日本文化・伝統を引き継ぐ取り組みは比較的されていますが、それよりもより実生活に密着した産業にも、今後のグローバル化社会へ対応し、海外ではなく日本の事情に沿った進化・効率化をする市場として注目され、人材・資本参入する動きを官民学総出でサポートすべきであり、この成功こそが次世代の日本らしさの表現と世界へのアピールのチャンスでもあると考えます。