くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

3大ことなかれ主義が国内景気を冷え込ませた

地方創生でまちおこしの活動を追うごとに、私たちは国内景気の冷え込む姿をみることになってしまいましたが、これらの原因が何にあったのか? 整理しようと考えました。

3大事なかれ主義とは30年以上に渡る、政府の緊縮財政・企業税と雇用賃金抑制・景気に沿わない消費増税などが挙げられますが、まさに平成時代は文字通り景気もフラットどころか下がりずくめで、令和は景気をこれ以上冷え込ませないためにも、少し難しい話が出ますが、できるだけ平易な表現で書きますので、是非一緒に考えてみましょう。

 

まずは、消費者の私たちですが、お金の流れについてうまく理解できておらず、景気を良くするには、とにかく使うことしか手段が無いように思っていたふしがあります。

筆者がMMTで学んだお金が機能する流れは、預金者のお金が回り回って経済を支えていると思い込んでいたのとは違うものでしたが、実際はそれは一部でしか機能せず大方は日銀と政府・企業間で取引される金の貸し借りによって成され、日銀などの中央銀行の裁量で可能と言う事実です。

 

web.smartnews.com

銀行収益悪化や長期停滞の「根源」は企業のカネ余り (ダイヤモンド・オンライン)

 

 MMT論者の話では、その証明をアメリカや日本の金回りの事実によって示したことが画期的なことで、これまでは統計情報は公表されてきたとはいえ、表沙汰にされにくい傾向がありかつ、難解な理論が横行したことでとてもわかりにくかった事実を明らかにした点で、専門家には不評でそれ以外にはとてもインパクトがありました。

主流派の専門家がMMTを過小評価する背景は、自分たちの専門分野の秘匿性・優位性を明らかにしてしまったことと、その証明自体は彼らにとってそれほど真新しいことはなかったからです。

 

ただ、小難しい経済・金融の仕組みを明確な事実に基づいて明らかにしたこの理論は、私たちにはとても助けになっているもので、敬遠していた諸氏には是非とも関心を持ってもらいたいものです。

さて、そのMMTによって明らかにされた銀行の役割を見るに、記事の様な収益悪化と機能不全はなるべくしてなったと思わざるをえませんが、本来銀行が企業に融資しやすいように低金利化を実施したにもかかわらず、融資はほとんど施行されず銀行側のリスク管理の低さを露呈しました。

 

成長企業を推測して、可能性に投資するのは投資家も銀行も同じはずで、そのリスクリワードは平等であり、リスクを取って見返りがあるにも関わらず、銀行は実績を重んじるあまり将来性分析をせず、有効な融資実績をあげませんでした。

この保守性は、日銀へ資産を貸しその見返りに紙幣を発行するという仕組みで、低金利内部留保と優良な企業のみに貸し出し利ざやで収益化できるために慣例化されたものです。

 

しかし、このほぼ自動化しても出来そうな銀行機能は、現金を持たなくなった消費者にとってもはや不要の長物で、事実銀行は金融商品・保険商品の併売で、存在感を保持するおかしな存在になってしまいました。

アメリカではIT企業大手が「Libra」なる次世代金融システムを国に申請しましたが、金融慣例に沿わず根本的見直しを迫られていますが、今後迎えるキャッシュレス化の時代にとって、この様なお金の合理化は加速するでしょう。

 

この流れにおいて、先進国で最も遅れているのが実は日本だったりするのは、知られていないのかも知れませんが、この事実が証明するのは「タンス預金」が金の流れを鈍化させた現金主義の慣習が、私たちのお金の認識を歪ませ誤解を増長させたのかもしれません。

相変わらず、財務省や金融業界は「お金のしくみ」を複雑化しまるで呪文の様にますます明確化を避ける傾向を増すでしょうが、日本の義務教育でこの仕組みを十分学べなかった私たちは、独自の裁量でお金を理解して行かなくてはなりませんが、避けてはいけない大事なスキルとして、見直したいものです。