不死鳥伝説は起こるか? MRJと航空産業の課題と期待
先日テレ東「ガイアの夜明け」で放映され、シリーズ化もされている、当ブログでも久しぶりに取り上げる国産旅客機「MRJ」の話題です。
悲願の国産ジェット...日の丸主義から脱却:ガイアの夜明け (テレ東プラス)
大方の期待を裏切って、難航する国産旅客機初の中型ジェット機の商品化は、多くの紆余曲折を経て、未だ出口が見えない状況で、ガイアの〜で取り上げられることは、一種のカンフル剤投入にもなる大きなトピックとして期待しています。
この日本の行く末を担うグローバル企業に起きる課題は、急遽大きな問題として報道された「ルノー日産カルロス・ゴーン氏の緊急逮捕」劇でも注目される通り、国をあげての最優先課題でもあり、注目せざるを得ません。
「777」減産に「MRJ」延期…。中部の航空機サプライヤー、需要低迷に腐心
さて、筆者もこの課題は地元産業の将来を占うだけに、記事にしなかった間も毎日のように経緯を追っていましたので、決して他人事ではありません。
現状の段階では景気予想のごとく「やや上向き」のようなはっきりしない改善レベルで表現せざるを得ない状況で、国策で始まったプロジェクトだけに国もあまり表沙汰にしたくないこともあって、公の場に出る機会が少ないです。
最大のネックは、長年のブランクで勘を逸したアメリカ主導の航空仕様基準のクリアが進まない上に、受注を取らねばならない状況の中で乗客座席数を変更したりの仕様・設計変更が重なり、地元協力企業に大きな負担を強いていて、その多くが中小零細企業なだけに開発資金や先行した設備投資の負担が重くなっているということ。
ほぼほぼ、これらの負担で既存産業の利益を先食いしているために、生産計画の見直しレベルを超えて、企業存続の危機をも招きかねない背水の陣の状態が続いており、そこへきて、米政府の対米輸入関税など輸出関連産業にかかる負荷は、いよいよマックス状態です。
地元輸出関連企業では、業界としてはトヨタ自動車が踏ん張るものの、業界が異なるためそのメリットは同じ地元産業でも届かなくなりつつあり、今後の世界貿易戦略へのきめ細かい対応と併せて、一進一退の攻防を余儀なくされる状況は、当分続くでしょう。
この厳しい闘いが続く中で、地元課題としてだけでなく国内の製造産業全体の今後を見据えると、先の日産トップの逮捕でも同様に、政府との連携で日本ブランドのダメージを最小限に止め、本来の日本技術パフォーマンスをどこまで維持していくか注目です。
地上波では経済情報を他局に先駆けて、高品質な情報・分析を展開する、日経ベースの経済番組を持つ、テレ東効果によるイメージ効果は大きく、三菱航空機と日産・三菱自動車の業績如何で、日本モノづくり産業の胆力が試されるという状況。
まずは筆者のスタンスは地元が誇る、航空宇宙産業を支えるMRJの量産化の行く末をこれからも見守りたいですね。
負けるな! MRJ。
世界へ翔け、日本の航空宇宙産業!
日本の宇宙産業は、話題性も手伝って好調なのは幸いだけれども、この勢いを借りて羽ばたいてほしいMRJ。
そして、
不死鳥の如く甦れ、日本モノづくり産業!!!
微力ながら応援に力のこもる筆者です。