くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

もう行動しなければオワコン、まちおこしの転換点後の地域経済

地方を主とする災害対策への、長期的な資金面の手当てが不足して、結果的に地方創生どころか地方経済疲弊につながることが、創生行政を始めて以来続いているのは、今政府が進める中央経済活性化を軸にした国内活性化につながるという政府の発想に限界を感じる今日この頃です。

 

自民党総裁選で奇しくも、地方創生行政を始めた言い出しっぺ同士の闘いで、原地方創生論者の石破氏が敗退したのは、自民党にとって想定内だったにしても、地方創生にとっては終焉を意味しているように見えました。

前にも書きましたが、やはり地方自治体単位で独自に創生を企画・運営していくしか地方経済の生きる道は無いということなんでしょうか?

 

理想論をここで語っても進みませんので、一向に地方創生が軌道に乗せることができない地域にとって何が求められるのかを考えます。

手をこまねいている市町村がまだあるのでしたら、参考までに。

 

www.townnews.co.jp

輸出でまちおこし 「木の実」料理長が協力 | 小田原 | タウンニュース

 

紹介記事で申し上げたかったのは、地域創生の実例ということでなく、可能性の視野を広げて今まで考えもしなかった域にまで、さまざまな可能性の洗い出しをどこまでできるか? という点でこの事例の成功点は「輸出」という発想だったということのようです。

 

一地方のまち企業が大それた輸出という手段に踏み切った経緯を紹介しているのですが、そもそも輸出入は行政が考えるものという発想をクリアした、発想転換の好例としてみることができます。

岩手県といえば、商談相手の台湾とは方向的に真逆であり、地政学的に考えにくい位置関係同士で経済交流を組もうとする試みは、一見小さな事業でもかつて無い大胆な発想が軸になっているのがご理解いただけると思います。

 

 地域の経済活性を自立して成功させるには、市場の視野をすで海外へも広げざるを得ない、もしくは可能性が万が一でもあるのならリスクを承知で飛び込んでみるという、今までの縦割り行政ではあり得なかった掟破りとも言えるやり方が、結果として可能性を広げたということです。

あまりにも長年続いた縦割り行政に依存で、このような発想ができなくなっている地方自治体や企業が多くなっていますが、もはや海外取引は行政や大企業の専売特許ではなくなっていることの現れでしょう。

 

ただい申し上げるまでもなく、右倣えで安易に輸出事業に舵を切るのは無謀ですし、成功事例の裏側には幸運だったこともあるかもしれませんが、それ以上に成功要因は必要最低限の市場調査とそれに見合った準備をしていたからであり、それを即実行するリスクを経験するとおもうと、どの地域でも取り組みに尻込みするのは当然かもしれません。

かと言って、今までのように行政に暗黙に右倣えしてお上の指示待ち姿勢で食っていける時代は終わりましたし、もし未だそんな理想郷が残っているとすれば強いて東京ぐらいのものでしょうが、その東京とて世界的に見れば今まさに後がない状況で必死なので、地域に求められる現実はそれ以上と見ていいでしょう。

 

先の自民党総裁選は、暗黙の地方創生事業の終結を案じする転換点を意味し、中央・地方行政は内政主体から外政主体へと大きく舵を切ったと考えた方が妥当です。

つまり、緊急災害時の対応以外の経済サポートは積極的に行えなくなったという、台所事情を暗に示したことで、地方に住む私たちはその醸し出される空気を読んで、自主的に自立活動を行ないましょうと言われていると解釈したほうが、しっくりくると言えるでしょう。

 

かねてから日本独自の玉虫色の行政姿勢に気づかずに、指示待ち姿勢をする時代の転換点は過ぎましたから、これに対し異議申し立て派も活発になるかもしれませんが、主流に乗れるかは今のところ微妙な現状では、もっとも可能性の高い選択は、自ら事業意識を育て、積極的な市場調査とその裏打ちした期待が持てそうな市場模索と、地場産業との相性のいい市場との連携、つまり紹介記事のような自主的な行動をいかに活性化させるかが、今後地方自治に求められる知恵の絞りどころと言えるでしょう。