くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

地域ブランドは、1日にして成らずじゃ。

一見わかり切った常識は、往々にしておざなりにされていることが多く、相当に意識していかないと実行が困難なだけに、再認識の思いを込めて記事リます。

地方創生を実現するのに忘れてはならない究極の目標は、ローカルブランドの確立にあると思いますが、あまりに総括的過ぎて一言で地域価値を創るとはどういうことなのか、わかりにくいテーマですよね。

 

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鎌倉にあります!しかけ絵本の専門店[メッゲンドルファー]|楽しい鎌倉

 

例として京都が1番わかりやすいと思いますけど、明治以降天皇が東京へ移ったことで、本来の首都機能を逸した京都が、危機感をもって観光都市としての新しいブランド化に苦労した結果の姿だったことは、以外に知られていないようです。

歴史的史跡が豊富なだけに、労せずして当たり前の姿だとスルーされそうですが、実は当時パリ万博の世界的認知度に早くから注目して、商人を中心に出展攻勢をかけ、その努力の結果ヨーロッパを中心に注目されるに及んだというのが、今ある地位の経緯なんだそうです。

 

このエピソードに潜む、地方創生や地域ブランド成功の青図が多分に含まれていて、この身近なサクセスストーリーには、街づくりを担う人々が忘れてはならない奥義を見逃してはならないと思います。

残念なことに、古くから住まう地場の人でさえ、愛する地元の正しい歴史観を継続するのは難しい現実があるものの、だからといって商業的な利益優先で都合の良い歴史文化で埋め合わせるのは、地域ブランド創造の面では問題を複雑化させるだけでしょう。

 

上の欧州にしても京都にしても、歴史文化は残るものではなく残してきたもので、自然に作られたものではないのであって、歴史は人の努力の行動の軌跡なのだと、つくづく思いますし、良かれ悪かれその事実をできる限り正確にトレースすることが、とても大事だと考えます。

様々なエピソードの中にこそ、地場独自の面白さや人を引きつける魅力が含まれるのであって、表面的な解釈では決して浮き彫りにされないと、私達は自覚した上でまちづくりを構成していかなければ、人は興味を示してくれないのです。

 

確かに鎌倉の成功事例には、東京というマス人口を抱えるアドバンテージは少なからず影響力がありますが、地政学的な面を言い訳にしても本質から目を背けることにしかならないので、むしろより遠方だからとか人が少ないから映える良さを目立たせる方法を探すべきでしょう。

今秋に至って、政治の便宜上始まった地方創生論は、これを始めた自民議員の再論争というステージに進んでいますが、その結果に左右されるまでもなく、地域に住む私達にとって、政治に振り回されない自覚が大事だと思ってます。

 

日本人としてまとまることも大事なのですが、こんな狭い国土の中でも、世界のそれに違わないほど多様な歴史文化を抱える地域文化には、海外から訪日する外国人にとって、好奇心尽きないアメージングワールドであり、それを活かすことは彼らの興味をより刺激していくでしょう。