ロボット市場の近未来
最近、立て続けにSF映画を何本か、映画館とDVDで観る機会がありましたが、その映画の中に出てきたアンドロイド、例えば「エクスマキナ」のAIアンドロイドは機械が人間らしさを得る初期の段階だし、「ブレードランナー2049」のレプリカントは、さらに進化したものだし、また「鋼の錬金術師」のホムンクルスは手段は違えど、より擬似的な人の創造ですが、神が人を造ったように人も、似たものをつくりたい欲求はおなじのようです。
さて現実の社会の話に戻しますが、知立市が今年に入って景気が持ち上がってきたことで、国内にはバブリーな香りが漂いつつあるようですが、こうした時代において現れるロボット商品は、SoftbankのPepperやSONYのAIBOの登場で、何となく子供の頃に描いていたロボット時代らしくなってきました。
孫正義氏が買う「バク宙ロボット」企業の全貌 | IT・電機・半導体・部品 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
先にも書いたSoftbankが買収していたBoston Dinamicsの公開した「バク転」ロボットには、その技においては自分を超えた事に、軽い衝撃を受けた。
しかし人形ロボットは、海外ではウケがあまり良くないようで、国内ではそもそもロボットアニメの影響もあってか、AIデバイスの商品化では筆頭の人気ぶりのようです。
世界は人形ロボットが人間と同居する姿よりも、もっと生々しいパートナーを求めているのかも知れない。
たとえば、クローンとかバイオノイドの様な、まるごと機械より医学的な技術による生体移植での利用のほうが、より現実的だと考えているのかも知れない。
人は人、機械は機械と区別するのではなく、使える技術は人に取り込んでしまえば、早く金になるとでも言いたげな「合理的」な考えが見え隠れするようだ。
倫理で筋を通すのは、相当の強い意志か信念が無いと簡単に合理化の波に流されてしまいそうで、そこが一旦なし崩しになれば、人間そのものの存在意義や価値は崩壊しかねない。
日本は、技術大国であるのは今でも変わらないけれど、そんな日本でも他国の急速に成長を遂げる技術力に気を緩められる程の余裕も無い。
この先国内外の温度差はどのような結果をもたらすんでしょうか、かつて日本で大盛況だったアニメで描かれた、ロボットと人間との相互補助の姿は、アニメ世代の盲信なのでしょうか?
機械という新しい生物との共生は、ロボットアニメに一貫して表現された日本人のテーマだと筆者は信じてきました。
ただ、今の世界での新しい生物が進化する姿は、すでにその先の人の扱いを見通している強かさと、薄ら寒さを感じるほど温かみが感じられない気がします。