くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

映画・文化でまちおこし、なう

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 昨年秋に訪れた足助城、城跡の観光施設として香嵐渓のすぐ近くということもあって、一緒に楽しめる結構良くできた観光施設でした。

 城跡と言えば、ご当地で知らない人は居ない「織田信長」ゆかりの安土城跡が、滋賀県にありますが、規模と知名度は低いとは言え、この「足助城跡」も香嵐渓河岸から立ち上がる足助山の頂上に建てられた山城。

 

 元々山城なので、復元された建物も目を見張るものではないのですが、山の上にある城跡史跡としては、軽いハイキング気分で一回りできる、結構穴場的な観光スポットでした。(蛇足ですが、当ブログのタイトル帯の背景に使った画像が頂上から見下ろした写真を使用)

 周囲を見下ろせる足助山は、当に周囲を見張れた秀逸な山城建設にふさわしい所だったのでしょうね。

 

 

 そんな、新東名を活かした観光でいま注目されつつある三河(岡崎・新城)にある足助町も、この流れに乗って、観光まちおこしに余念がないようです。

 

愛知)足助に誕生「足まつり」 19日に大ぞうり行列も:朝日新聞デジタル

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  こうしたかつてあった慣習を、改めてまちおこしに活用する動きは、国内で盛んになってきたことは、喜ばしいことで地域への住民の意識向上などの相乗効果も期待できます。

 一方で、地域独自の文化の掘り起こしによって、まちおこし観光を活性化させる方法の他にも、今注目されているまちおこしに「ロケ地観光」がありますが、この分野でも東海地方はがぜん注目されつつあります。

  

 北野武監督率いるオフィス北野が制作する映画のロケ地としての実績は、同オフィスが高い評価をするほど、自治体のロケ地としての誘致活動や実績は上がってきていて、地元作家や出身業界者による映画やアニメでのロケ地利用も、高い注目を浴びて認知度を上げています。

 元々愛知県は、「アイコ十六歳」など数十年前からロケ地として利用され、地に根ざした作品作りに積極的だった経緯もあって北野作品以外でも、当時低迷期だった邦画としてはヒットした「21世紀少年」や、最近ではドキュメンタリー映画「スクープ」ホラー映画「少女」など、邦画新興に貢献するなどのロケ地としての知名度を高めています。

 

岐阜)「ぎふアニメ聖地連合」が発足 8市町が連携:朝日新聞デジタル

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 こうした実績を下地にさらに昨年末公開され、爆発的ヒットとなっているアニメ「君の名は。」によって、ロケ地モデルになった岐阜県高山市古川町)でのロケ地観光者増加は記憶に新しく、全国のロケ地観光化に関心を持つ地域に大きな関心を集めました。

 このブームの勢いを逃すまいと活動を始めたのが、高山市から南に下った所にある、古くから温泉保養地としても知名度が高い「下呂温泉下呂市)」での、地元を舞台にした地元のスタッフ制作の映画制作です。

 

小坂への愛、銀幕に 監督、主演も女子高生 − 岐阜新聞 Web

 

  かつて、先の高山市でもご当地にある高校生の伝統「白線流し」を題材にしたドラマが制作放映され、記憶に残っている方も多いと思いますが、今度は温泉街の街を舞台に今の地域青春像を映像化する動きは、改めて注目されます。

 グローバルや情報社会となった現代日本にあって、イマドキの若者は何に悩み、何を希望として地域で青春しているのか? エセ小説家(笑)の筆者としても、そのストーリーには関心のあるところです。

 

 最後に今回題材にした観光手法は、もっと全国各地でも盛んになるべき大きな課題でもあるでしょうし、元来東京でしか持てなかった史跡や映像文化と連携した観光化への取り組みは、いよいよ地域でもスタンダードになりつつあるという今を、感じ取っていただければ幸いです。

 冒頭に紹介した香嵐渓と足助城のような、周辺近隣の観光資産をいかに膨らませて、イマドキ風に極端に言えばIR(integrated Resort)としての観光集積化への取り組みは、地域のブランド化には不可欠な要素ですが、小難しく言わなくても地域文化や史跡の連携は、限られた地方予算の効率良い運用にも合理的であって、ブランド定着への早道として、地域活性化への運用方法としても早い落とし込みが大事ではないでしょうか。