コスプレサミット2016回顧録、イベント化する地域の挑戦①
今年の猛暑いかがお過ごしですか? お盆休みに突入した方々も出だして、子どもも夏休み中盤のこの時期、地方創生記事も夏休み「イベント特集」として、数回にわたって記事っていきます。
まず第1弾は「世界コスプレサミット」ですが、先週7日大フィナーレを飾って無事終了しました。
世代的にも「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」、「ガンダム」の走りから現役で育った、当にアニメブーム世代の筆者ですが、ちょうど同人誌ブーム黎明期に関わって、今のようなものすごいことになるころには、すっかり優等生な大人になり下がってしまい、しばらく遠のいていました。
アニメ界の重鎮宮崎駿さんの日本アニメーション社の作画設計担当の時代や、当時から「DAICON III・IV」などのマニアックなイベントを仕掛けていた、今やアニメ界に知らない人のいない庵野秀明さんの黎明期に、熱狂した世代だったりもします。
そのアニメブームのけん引する、魅力として同人即売会などのイベントで、参加者のモチベーションとなったのが「アニメ・コスプレ」でしたが、会場が東京ビッグサイトの常連になって久しくも、コスプレは世間から「オタク・ワールド」な位置づけだったにも関わらず、意外なことにそのメジャー化は海外から始ました。
一時期は痛車という、迷宮に入りそうだった日本でも、アニメブームの国際化で、ガラパゴス化を逃れたわけです(あくまで私見です(*´▽`*) )が、今回紹介する「世界コスプレサミット」なるイベント、何と今年名古屋で14回を迎えたんですね。
「ムネアツです!!!」(某ブロガー談)
かつてアニメ世代を誇っていた筆者ですが、いつの間にか遠い過去の思い出になっていて、今更感が半端なくて毎年イベントがあるのを横目でみながら、余裕ブッこいてたのですが(要は他人のフリ)、偶然にも事あるごとにイベントに出くわすことここ数年、その大騒ぎに無視できなくなってきていました。
で、今年から本腰を上げて調べてみると……(; ・`д・´) トンデモないイベントと漸く認識しまして、何と今年、外務省へ初参加国のコスプレイヤーが、開催前に表敬訪問もし、中央のお偉いさんにもお墨付きイタダキの開催ぢゃないですかぁ!
もう「オタクまつり」の姿はそこにはありませんね。(キッパリ)
コスプレサミットを前に、世界のコスプレイヤーが外務省を表敬(フジテレビ系(FNN))
世界のコスプレイヤーが、外務省を表敬訪問した。
スウェーデン代表のミランダさんは、「わたしはミランダです。美しい人々、そして、文化を持つ国に来られてうれしいです。お招き、ありがとうございます」と話した。
コスプレ姿で外務省を訪れたのは、愛知・名古屋市で開かれる「世界コスプレサミット」に2016年に初出場する、カナダ、インド、スウェーデン、スイスの4カ国の代表。
ポップカルチャーを積極的に文化外交に活用する方針のもと、コスプレサミットの実行委員でもある、外務省を表敬訪問した。
6日から名古屋で開催されるコスプレサミットは、2016年で14回目で、世界30カ国から60人が参加し、コスプレ世界一を決めることになっている。
名古屋市の河村市長や愛知県の大村知事もまあ、戦国武将コスプレは見慣れていて、珍しくもないんですが気をよくして、自ら参加するコスプレはエスカレートする一方のようですね、両名とも結構お好きなのは公私ともに認めるところでしょう。(^v^)
名古屋市長の今年の衣装は?愛知で「世界コスプレサミット」が開催中
名古屋市長が今年もコスプレ姿を披露した。
世界規模の「コスプレ」イベント
愛知県名古屋市で世界的な「コスプレサミット」が行われている。 名古屋市は世界中で増え続けるコスプレ人口に注目し、2003年から「世界コスプレサミット」を開催。 参加者は年々増え続け、2015年は26の国と地域から過去最大となる24万8千人が来場。2016年サミットには世界30ヶ国・地域が参加している。
1週間以上に渡って盛大に
2016年世界コスプレサミットは7月30日に開幕。 歴史的建造物が集まる「明治村」貸切やパレードなどを実施し、8月6日と7日には世界各国・地域の予選を勝ち抜いたコスプレイヤーによるコスプレ世界一決定戦を開催。 1週間以上にわたる盛大なサミットだ。
市長のコスプレが話題
そんな世界的なコスプレの祭典で、名古屋市長の河村たかし氏と愛知県知事の大村秀章氏がコスプレ姿を披露し毎年話題となっている。 河村たかし市長は今年、「終わりのセラフ」の「第十三位始祖クローリー・ユースフォード」にコスプレ。
ちなみに、河村市長の昨年のコスプレは「セーラームーンのタキシード仮面」。他にも、これまでに「銀魂の坂田銀時」「サイボーグ009の島村ジョー」「ドラゴンボールのピッコロ」などさまざまなコスプレを披露している。
愛知県知事は「鬼太郎」に
鬼太郎のトレードマークのちゃんちゃんこを羽織り、頭には目玉おやじも一緒です。ちなみに、大村知事は2014年サミットでは「名探偵コナン」のコスプレ姿で世界のコスプレイヤーを歓迎した。
さすがに14回も続く今や定番イベントだけに、愛知県のサイトには、しっかり大村県知事の表敬訪問などの詳細スケジュールが公開されていました。
7月30日(土)から8月7日(日)に開催される「世界コスプレサミット2016」に出場する各国代表コスプレイヤーが、同イベントのPRのため、下記のとおり大村愛知県知事を表敬訪問します。
1 知事表敬訪問
(1)日時:平成28年8月3日(水) 午前11時25分から午前11時40分まで
(2)場所:愛知県公館
(3)来訪者「世界コスプレサミット2016」に出場する各国代表コスプレイヤー(※)のうち、10か国20名(予定)
※オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、香港、インド、
インドネシア、イタリア、日本、韓国、クウェート、マレーシア、メキシコ、オランダ、フィリピン、ポルトガル、
ロシア、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、タイ、イギリス、アメリカ、ベトナム
の30か国・地域から、各2名ずつ計60名が参加。
2 「世界コスプレサミット2016」関連の知事参加行事(1) オープニングセレモニーinラグーナテンボス
(ア)日時:平成28年7月30(土) 午後1時から午後1時15分まで
(ウ)その他の出席者(予定):名古屋市長、株式会社ラグーナテンボス代表取締役社長 ほか
(2) 徳川宗春道中&世界コスプレサミット錦通りレッドカーペットパレード(ア)日時:平成28年8月6日(土) 午前11時20分から午後1時40分まで
(イ)場所:錦通り(名古屋国際ホテル前~サンシャインサカエ前)
(ウ)主催者:徳川宗春道中実行委員会(徳川宗春ロマン隊、世界コスプレサミット実行委員会)
本イベント開催前だけでも綿密な予定が、そして本イベントがいよいよ始まり、その予定はこう発表されました。
(3) 「世界コスプレサミット2016」開催概要
<開催概要>
世界コスプレサミットは、新しい国際交流の創造を目的に、日本のアニメ・マンガを愛する世界中のコスプレイヤーが集まる国際的コスプレイベントです。平成15年から始まり、今年で14回目を迎えます。メインイベントの「世界コスプレチャンピオンシップ」では、各国の代表者がステージでパフォーマンスを行い、グランドチャンピオンを決定します。
<開催日程>※主要イベントのみ掲載
・平成28年7月30日(土)
世界コスプレサミット2016オープニングセレモニー
(ラグーナテンボス)・平成28年8月6日(土)
徳川宗春道中&世界コスプレサミット錦通りレッドカーペットパレード(錦通り)
世界コスプレチャンピオンシップ2016 1st stage
(愛知芸術文化センター コンサートホール)・平成28年8月7日(日)
世界コスプレチャンピオンシップ2016 2nd stage
(愛知芸術文化センター コンサートホール)チャンピオンシップ ライブビューイング&トークショー
(オアシス21 特設ステージ)
名古屋市だけにとどまらず、愛知県の主要イベントにまで昇格したと言っても過言でない一大イベントだけに、主催者は、がっつり地元有名どころが抑えています。
ちょっとだけ、利権とお金の匂いが香しく感じるのは筆者だけならいいのですが、ここは純粋に楽しんでもらいたいところ。
<主催者>
世界コスプレサミット実行委員会
(外務省、愛知県、名古屋市、公益財団法人名古屋観光コンベンションビューロー、中部国際空港株式会社、大須商店街連盟、中日新聞社、テレビ愛知株式会社、株式会社WCS)
2016年の今年は、ネットメディアも相当数のニュースや記事を寄稿していましたが、その一部を紹介しておきます。
上の 、
”現実と非現実が交錯して名古屋が2.5次元と化す「世界コスプレサミット」に行ってきたよレポート”
のレポでも紹介されている「オアシス21」のイベント、
「チャンピオンシップ ライブビューイング&トークショー」
は、仕事があって本イベントを見たわけではないですが、筆者はたまたま当日朝オアシス21に居合わせまして、前準備するところを見たわけなんですが、始まる前からすごい人の熱気が伝わってきて、ステージ出演者の準備や、リハーサルをあわただしくしている姿を見るだけで、ワクワクそわそわしてしまいました。
それに、もう何人か有名なコスプレイヤーが既に会場を回っていて、あちこちでファンと撮影会が始まってたりと……もう朝からテンションの高さに、隔世の感が否めませんでした。
筆者コスプレイヤーは、久しぶりに生で見たのですが、あの非現実感ったらなかったです、ちょっとしたアイドルで、キャラなりきり度の半端ないその姿は、当に「萌える」という感覚がよく解ります。
さすがに恥ずかしくて、写メ撮れせんでした……(´Д`)モエー ハマる人が増えているのも、実感できますねぇ。
男性も女性も、関係なく非現実の世界にどっぷり浸かりこんで、わが身をひと時のヒーローヒロインになりきりたい思いが、久しぶりに味わえたのは、予想外でしたが幸いでした。
成り切るには、相当の努力とそれなりの資金が必要だとは思いますが、筆者はそれをバカ騒ぎの話題とだけで、終わらせられなくなっています。
これは明らかに日本が大好きな「新しいお祭り」ですから、慣れないと恥ずかしさが先に立って引きそうになりますが、参加することに抵抗を示さなくなった日本人が増えているのは、とても楽しいことですね。
本大会の各国の演技も一通り拝見しましたが、その工夫と熱意と思いは想像した以上の説得力とワクワク感が伝わる、素晴らしいイベントでした。
筆者はどこが勝ってもいいと思っていますが、当に変なバイアスも無く、全くの平等な戦いに、国の文化とプライドがぶつかっていて、今開催されているリオ・オリンピックに規模で負けても、その国同士の熱意は負けずとも劣らない、稀有な国際イベントだと実感できました。
最後に、こうした地方創生に一環として始まった文化イベントは、巨大化する際にはイベント・まつり化して急激な化学反応を起こしたように、大きく化ける姿をこの目で見れたのは、偶然でした。
しかしまちおこしの主催者は、普段から何が「大化け」するのかを多くのアンテナを張って、施策創生化へのおおきなきっかけにするネタを、見逃さないようにしないといけないでしょう。
そこにあるのは、綿密な計画より先にある「実行力」と「創造性」だと実感できるのです、まず「これは!」と直感したら実行して、様々な考えを集めて想像する機会を、一つでも多く持つことが、何かの突破口になると信じれる、可能性がこの「イベント化」現象が、化学反応する瞬間に潜んでいるのかもしれません。