くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

温泉が電気造る? 地産地消型のバイナリ―発電

 

f:id:kromaryu:20151116202519j:plain

  半分受け売りではありますが、国内の低負荷環境発電の普及を紹介していて、太陽光・風力・潮力・地熱発電がそれに当たりますが、今回は地熱発電の新しい展開である「バイナリ―発電」の記事です。

 

 無尽蔵でCO2も発生しない「バイナリ―発電」なる、温泉の熱で発電する小規模発電施設が、九州の大分や長崎をはじめ、本州などでも事象実験が進んでいます。

バイナリー発電は何に役立つ?

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1406/25/news020.html

 2014年5月27日から30日まで、東京ビッグサイトで「2014NEW環境展」が開催された。このイベントに合わせて、小型バイナリー発電大手の米Access Energyと、日本で販売を担当する第一実業が記者発表会を開いた。連載初回は、過去の連載で積み残した技術の1つ、小規模地熱発電向けとして注目を集めるバイナリー発電について取材してみた。

  バイナリ―発電のカギ「低沸点媒体」とは、水よりも沸点の遥かに低い液体化合物の事で、代替フロン20度C以下で沸騰する特性を利用しているとの事です。

  現在利用されているフロンはCFC-11と言うものが採用されているそうで、23.8度Cで沸騰する媒体を使用。
 エアコンの冷却媒体として重宝された利しましたが、オゾン破壊で縮小、代替フロンの登場で再び注目を浴びる媒体ですね。 

 バイナリ―発電は大義で「地熱発電」の一種なのですが、小規模の発電施設で低沸点蒸気で発電出来るメリットがあるので、全国の温泉の出る地域で、観光事業に影響のない余剰資源が利用可能な地域で稼働しているそうです。

 本来の地熱発電は、前ブログでも紹介した通り、まだ候補地の選定中となっていて、タービン(発電モーターを回す風車)も高熱・耐久性の高いものを使うので、規模も大がかりでコストも莫大になるので、まだ数年はかかると思われます。
 その点バイナリ―発電は、小規模低コストで複数実施しやすいメリットがあります。

 

 小規模発電が可能なバイナリ―発電の登場によって、地熱発電はより現実的で普及しやすいものとなりましたが、先に案内した方法の他にいくつか別の手段も考えられているようです。

 

 例えば、海の近く(特に海水の温度差の大きくなりやすい南洋)で表層海水と深層水の温差でバイナリ―発電を行う事象実験もされています。
 海水の温度差は20度C程度なので、おのずと発電量は限られますが、海洋に隣接する小規模地域であれば、安定的に電力供給ができるようになりつつあるそうです。

 久米島の火力発電所での緊急電力発電として既に稼働しており、ゆくゆくは島全体の電力を賄う事を目標としているそうで、国内自治体だけでなく海外からも視察が絶えないと言います。

 更に関西では、トラフと呼ばれる太陽熱集熱装置で発電、巨大風車による発電、バイオマスチップ・竹などこれらの端材をボイラー燃焼で発電する工夫。
 それぞれ単体だとデメリット出るが、3者連動でお互いを補う事で、それぞれの熱源を効率よく安定的にバイナリ―発電が可能とする実験も進んでいいます。

 

 地熱発電の発想は、筆者が子供の頃から「未来の発電」として紹介されてはいましたが、国内では原子力発電が国策で普及し、水力・火力を凌駕してきましたが、3.11の災害で原発のデメリットが浮き彫りになったのをきっかけに、自然無公害由来の資源が見直されるに至った事は、余りにも大きな代償を払いはしましたが、数少ない巧妙かもしれません。

 火山の地熱を活用する動きが活性化され、いよいよ地域での「小規模分散型」での、電気の地産地消を実現できる可能性が高くなってきました。

 

 これぞ、地方創生の主旨に叶うと言えますし、本当の「未来の発電」の実現には期待が持てそうです。

 課題は、今まで大手電力事業だけが発電・送電の権限を握っていたものを、他の民間企業への分散化が可能になるかどうか、にかかってくるでしょう。