くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

名古屋観光の決め手、名古屋城「木造復元」は期待できる?

 

 「尾張名古屋は城で持つ」名古屋の表現でもっとも知られた言い回しですね。

名古屋市長、河村氏が打ち上げた「名古屋城、木造復元」計画を、2020までに実現しようと、市長が訴えだして今年なんとか調査費をねん出までこぎつけました。

 昨年名古屋市民に対して、天守閣の木造化の是非を(ネットで)アンケートを取った結果は純粋に「賛成」と答えた方は、15%程だったという事でした。

 

 ここまで結果がでている段階で、敢えて筆者ことくろまは、名古屋城天守閣の「木造化」に賛成の意見を取る事にしました。

 

 名古屋を中心とした尾張三河は、住んでいる方なら誰も判っている通り家康様の奨励した「質実剛健」を本意として、堅実な資質を持っていますので、築造された当時ならまだしも、果たして平成の時代にどこまでお城への思い入れがあるか、と言われればそれよりももっと予算を回すべきことは、いくらでもあるとお考えになるのは、ごもっともでしょう。

 

 事実、木造家の建て替えをざっと試算してみると、明らかに過去見積もった額ではとても実現しそうにもありませんから、夢物語におわりそうな気配もあります。

 

 それはそのはずで、今は実質上本気になっているのは、言い出した河村市長で名古屋市議自体は腰が重い状態で、このプロジェクトを具体化するのには、重要なプロセスを経ていないと言う残念な事実があります。

 

 つまり、平成時代においても「尾張名古屋は城で持たせる」のかどうか?

この場合は、来る観光立国として国策としている政府のプロジェクトにどう乗っかるかという事ですが、この点でまだ名古屋市や市民は、目標を明確にしていないのです。

 

 この目標・方向性なくして名古屋城木造化は語れません。

 

 名古屋市でも、世代が若くなるにつれ、地元固有の特徴について関心が薄れていく中で、名古屋城が名古屋・愛知のシンボルになり得るかどうかは、この地に住む人々が名古屋でどこに価値を見出すかを見つけ出すことですから、民主的な都市としてまずは市民に問うておかなければなりません。

 

 河村市長は言い出しっぺであって提案者でしかありません、その提案を市民に問う方法は単にアンケートで終わられる話ではない筈です。

 ちゃんと、市が根拠・目的やその目論見を明らかにして、市が行う事と、市民に協力を求めるところを明確にした上で、賛否を問わないと単なる話題で終わってしまって、せっかく調査予算をねん出しているのに、無駄に終わりかねません。

 アンケートも、単にネットで漠然としただけでは、市民の意見は正しくくみ取れませんから、名古屋市は今一度、観光都市化への取り組みの主軸におくべき目玉を、

 

 名古屋城(木造化)など史跡の補修で文化財的価値を高めるか。

 名古屋駅をハブとし交通網と、WIFI・インフォメーションの充実・利便性をとるか。

 愛知県と提携を強化して、産業・商業・国際都市、名古屋を世界にアピールするか。

 全てを2020年と言う節目までに実行するのは流石に困難でしょうから、今年度末までに、方向性を市民との合議で決めて進めていかないと、間に合わないでしょう。

 

 このような話しは、市民の一人があれこれつぶやいていても、話しになりませんので、名古屋を引っ張ってくれる、市議の皆さんにはなにとぞ市民の声を可能な限りたくさんくみ取っていただきますようお願いします。

 

 下記の様な、名古屋城の熱愛者もいらっしゃるという事をご理解いただきたいです。

 

 木造復元を望む市民は15.3%

 9月15日の市議会本会議で、市長は木造復元事業費の概算や工期を明確にした上で、市民に意向を聴くアンケートを実施する方針を示した。ただ、インターネットを使ったアンケートは昨年度も市が行っており、木造復元を望む回答はわずか15.3%、現状で耐震補強やね改修を望む回答が71%だった。回答数は447人と少ないが、少なくとも市民レベルで木造復元への機運が盛り上がっているとは言いがたい。

 これは東京や、同じく木造再建を目指す神奈川県の小田原城などに対し、再建を主導するNPOや市民団体が名古屋にないことも一因だろう。それでも、独自に「復元CG」をつくる市民も現れてきた。市内の建築設計士で中部大学などの非常勤講師を務める川地正数さんだ。
 昭和実測図を基に、コンピュータ上で木組みを忠実に再現。城の内部を歩き回るようなアニメーションは関係者向けの講演会などで披露したことはあるが、インターネットでの一般公開は本邦初になるという。

「本丸御殿が木造で復元できるのに、天守がコンクリート造のままでいいのかという疑問から、誰に依頼されたわけでもなく個人で作成した。今のコンクリート天守とは天井高や雰囲気がまったく違うことがわかっていただけるのでは。これで『木造都市』の復権に向けた市民の機運が高まればいい」と川地さんは話す。さて、皆さんは「本物」を見たいだろうか?

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