ブラザー工業、未来の産業を変えるかもしれない企業への期待
ブラザー工業(愛知県名古屋市)の発表した、ヘッドマウントディスプレイ「AiRScouter(エアスカウター)」は同社の柔軟で独自的な発想から生まれた製品ですが、用途については公開からさまざまな提案もされ、日本の未来産業での活用が期待されます。
スカウター型のPCデバイスは、米Google社が発表されて以来、さまざまな企業が国内外で提案されましたが、それも落ち着いてきて具体的に普及された例をあまり知りません。でもこの 「AiRScouter(エアスカウター)」は「医療用途」「ドローン制御」というトレンドな用途の具体的な提案を目的に開発されており、より実用的な仕様を目指しているようです。
同社は、他社がさまざまなプレゼンテーションやアプローチを我先に展開したのとは異なって、しばらくなりを潜めていましたが、ここにきてようやく市場に投入させてきたのには、それなりの狙いはあったと思われます。
なかなか、日本国内でソニーやホンダのようなポリシーを貫いてお客様目線にこたえられる企業は出てこないのはとても残念なことですが、名古屋の堅実で保守的な風土を継承しつつ、ユニークなイデアにも果敢にチャレンジする同社は注目すべき企業の一つと言っていいでしょう。
かつて、日本が誇る「目の付けどころが……」名企業が斜陽の一途をたどっている中で、今まで中小企業と言われた隠れ名企業が台頭していますが、堅実に消費者側目線で努力をしているメーカーは、そろそろ次世代の日本を代表する企業に名を連ねる時代が来たのかもしれません。
地元名古屋に本社を置くブラザー工業が、その稀有な企業の一つになることを切に期待しています。
日本の未来の産業を変えるかも。ブラザーのヘッドマウントディスプレイ「AiRScouter(エアスカウター)」 : ギズモード・ジャパン
http://www.gizmodo.jp/2015/07/brother_airscouter.html
ブラザー、単眼業務用HMD「AiRScouter」発売。720P、チラ見&眼鏡対応、ドローン操縦
http://japanese.engadget.com/2015/07/27/AirScouter/