くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

去ったゴーン氏の日本への置き土産

 去るものは後を濁さずという言い回しが、この人には受け入れられなかったのは、この騒動を追っていた筆者にとっては残念でなりませんでしたが、このタイミングで一方的に責める人がいる一方で、理不尽さを受けたひとりとして一定の理解を示す向きも伺えるのは、興味深い事実です。

この後どのような展開が起きるのか起きないのかは、今後筆者にとって興味が消えてしまった以上関心はありませんが、結局彼は日本に良かれと行った企業改善の成果を認められなかったことで、その全てを捨てて望郷の彼方へ去って行ったということです。 

 

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逃亡後のゴーンが明かした日本への「復讐計画」 | 災害・事件・裁判 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

 筆者はこの騒動には元々、ゴーン氏の業績や結果について関心があったのではなく、当時窮地V字回復した国内大手の自動車企業の経緯そのものにあったため、その点においてはこれからが課題だと考えていました。

日産が実質上の破綻を招いた当時、地方創生のきっかけと機運の高まりを始まりだった頃で、ゴーン氏が日本企業の禁忌であった雇用者の大量解雇を、子会社経営者を説き伏せて断行した結果、景気の影響を最小限に縮められて事にむしろ評価さえしていました。

 

しかし、その後の国内景気は長期デフレの名の下に低迷し続け、期待されていたような再浮上のないまま浮かぶことがありませんでしたが、その影響かどうか今でも疑問ですが地方創生も絵に書いた餅となった事実の方がショックだったのです。

その間にも、地域によっては博多を中心とした九州地方の地場企業努力によるITビジネス拠点化や、鉄道観光事業に顕著な成果が現れたり、政治面でも関西の大阪都構想から始まった常識破りの機運が育ったことは、せめてもの救いだったにせよ、中央集権化と緊縮財政のツケは、ここ最近のインバウンド需要増大が起きるまで地方経済を冷え込ませる結果でしかありませんでした。

 

そのきっかけであり象徴でもある日産の企業の行方の変化は、今後の日本経済の行方も引き続きうらなう重要なフィルターとして、見放せない案件であると見ていますし、この企業の存在自体に日本が抱えてきた、経済的課題が凝縮されているように思えてなりません。

 そうした目線で、日産のようなベンチマークに当たる企業を探せば、いくつか見つかると思うのですが、東芝もそうですし製薬会社にも注目できる企業があるように、私たちが働いている企業を通してだけでなく、その他の企業を定期観測することで、景気低迷を抜け出すヒントが見えてくるのだとおもいます。

 

この国が抱える課題は、経済低迷と同時に世界視野から見ても、経済を支えるエネルギー確保のための防衛力も合わせて見ていく必要がありますが、その方面でも定期観測をすることで、私たちが普段の生活によって忘れがちな俯瞰目線を保つ大きな助けになるはずです。

ゴーン氏が起こした一連の騒動は、 彼が国際的な重要人物だったからこそ、私たちの目線をイヤでも海外に向けさせられたことは、反面教師として捉えらたと思えば、腹も収まるでしょうし、その上で冷静な視点で立場が変わればこうした事件を強かに隠蓑にするものたちへの警戒心を保つことができると、筆者は思う事にしています。