くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

乗る楽しみを伝える、乗るを商品化するチカラ

筆者の生活圏である東海地方の産業の代表は、昔は繊維で今は自動車であり、他にも機械生産に関わるものが大きなシェアを占めていますが、やはり最も知名度の高いトヨタ自動車があるので、自動車産業のイメージは大きいです。 

ただ、この自動車もIT情報化時代に入って、存在価値が、財産・ステイタスから手段・道具と変わりつつある中で、国内需要の限界もあって需要が下がる現実に、さまざまな産業おこしが盛んに行われています。

 

car.watch.impress.co.jp

「人とくるまのテクノロジー展 2019 名古屋」が開幕。377社出展の最大規模で実施 - Car Watch

 

こういった事例は、東海地方だけでなく他の地域にも同様のことがあるかと思いますが、その全体像も踏まえてクルマのあり方から可能性を探っていきましょう。

今までは大手であれば市場も安定し商品も売れる法則的なお約束があって、ヒエラルキーも伴って全てがそれに乗っかって成長できたわけですが、乗っかってきた分手抜きをしてきたことも認めざるを得ず、そのツケが一気に回ってきたようです。

 

大手でさえこのつけを解消するのに四苦八苦している時に、中小零細企業は言うまでもなく、結果景気を冷え込ませてしまいましたが、今市場にはものに価値を求める派と事に求める派とに二分され、殆どの企業はその両方に対応しなければならず二重苦にはまっています。

問題解消には、まずどちらかに的を絞るべきですが、その潔い決断ができているか否かで、製品の印象が桁違いに変わる事にどれだけの企業が気づき実行しているのでしょうか。

 

比較的新興企業はこの点をクリアしやすいですが大手であればあるほど、古参であればあるほどおおむねこのトラップから抜け出しにくいようで、今のクルマにも見られる「中途半端感」が輪をかけ企業に働く人のモチベーションまで下げてしまう悪循環を生んでいます。

その点でトヨタ自動車は大手に関わらず、ブランドイメージの集約や販売チャネルの均一化、統廃合などによって、他の新規事業との相乗効果を大きくしようとする異例な改革を素早く実施しており、結果は別として多くの国内企業にとって新たな経営神話を生み出そうとしています。

 

しかし、自動車においては既存の車は国際市場においても“特殊な商品”という認識が強くなり、プレミアム化と道具へのニーズに二分されつつあったり、世界でもその扱いにトライアンドエラーをする段階で、新たなイメージが定着するまで今しばらくかかりそうです。

自動車には、情報や交通インフラとの連携が不可欠となるため、国同士のシステム連携などの課題とともに改善が必要で、様々な既得権益や企業利害との調整が課題ですが、いわゆる「裾野産業」と言われたピラミッド型の産業構造が、ITで国際規模にまで膨らむ未来が避けられない以上、それを見据えた商品づくりがもっとも最短の売れ筋商品への道になります。

 

そのために、一地方に住む私たちや企業でも世界ポジションを意識した製品づくり通してポジションを示すべきで、たとえ一見全く関係が無いような店舗や会社であっても、思想や宗教の異なる国との情報共有は、新たなチャンスを生んでくれる事でしょう。 

クルマで例えると、語り尽くされた「乗る楽しさ」はクルマで無くともできますし、クルマでなくてはできないことを見つけるのは難しくなっていますが、クルマを売るためにどうするかよりクルマを買う理由から商品化するだったり、クルマに問題があるのでなく作る側の視点に課題がある場合が多いようです。