くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

「ミシュラン」と言う名の、その豊かな創造力が示すもの

国内では多くの食通の象徴として知名度の高いMICHELINミシュラン)は、グルメを楽しむファンにも人気の指標になっていますが、このほど東海地方のある3県地域情報の「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重特別版2019年特別版」が公開されたので触れておきます。

 東海地方(上の3県+静岡県)ともなると広大なエリアを指すことになりますが西半分にあたる、海・山の幸豊かな愛知県・三重県と、山の自然豊かな岐阜県に分けられ、それぞれの魅力ある個性が多くありながら国内観光では通過点として魅力が評価されない傾向があったのですが、近年のミシュランのような海外勢評価によって、インバウンド需要の増加が見直されつつあります。

 

forbesjapan.com

名古屋めし専門店は登場せず 「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重2019特別版」の意外なリスト | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 

日本国内におけるインバウンド観光需要は、ここ数年という浅いスパンで急激に注目され、国内資本は首都圏優先でテコ入れを始め、次に有名観光地が独自に改善を始めましたが、その思惑は想定通りに向いた面と想定外に向いた面があって、後者においては、海外旅行者のバイブルとなっているガイドブックやミシュランガイドなどの国内勢とは異なった視点での再評価がされました。

この後者の市場の可能性には、上で漏れた中小個人店特に地方のそれにおいて大きなチャンスを生み出しましたが、その後の国政府の目立った後押しは地方創生事業以来見受けられないのは残念です。

 

その分自助努力を惜しまず、努力された地域の観光地や商業地の関係者には頭の下がる思いですが、こうしたミシュランガイド評価はその賜物であり、今後も国内評価とは異なった海外評価の目は、地域振興者のモチベーションになるでしょう。

さらに追い風になるのは、ミシュラン情報の魅力は決して私たちが思い込む「高級」「ステイタス」「流行」だけを追っているものでなく、訪れるものをもてなす日本人なら本来から持つ誠意を示すものであり、特に海外からわざわざ日本にやって来る観光者の「本望」であり「象徴」の証でもあると考えられます。

 

 

gigazine.net

なんと屋台が初のミシュランの星を獲得する大快挙、一体どういう店なのか? - GIGAZINE

 

お隣、親日国でも知られる台湾でもその評価基準は上にあげたものだけで無いことを証明しており、一見して台北によくありがちな屋台の店がミシュラン獲得をしている事実からも、多様な食への好奇心とリスペクトが見て取れるのではないでしょうか。

今で日本でも見向きもされなかった商店街の個人店がにわかに注目されたり、人里離れた不便な場所にある店にわざわざ足を運ぶ外国人が居るのは、評価基準の多様性と需要の大きさを示していて、これは一過性でなく数年後には冷え込むとされる、インバウンド特需後でも終わることの無い真理であり、店の姿勢と地域自治との協業次第では成長性が見込みやすいと考えられます。

 

今のところ、政府や大手自治体・企業は「今儲かる」ところにしか投資しない超守りの戦術を崩していませんが、金融界で「MMT」なるお金の理論が再認識され大騒ぎになっているように、お金は天下の周りものであり、回転させなければお金の効果はほとんど機能しないのです。 

国がお金を回さないのなら私たちは実質お金を回せませんが、その間指をくわえていないで、その先を見据えた商品づくりと相手に合わせた計画・試行のチャンスであり、私たちが歴史から学んだとおりハングリーな時代こそ、頭を回すことこそ転換のチャンスであり、今後まだまだ好転は期待されていいのだと思っています。