私たちの努力は報われているのか、報われないのか?
春らしい大学の始業式にあるイベントの大学長の祝辞に、気持ちを新たにされる若者がたくさんいらっしゃるでしょう。
今回その祝辞を取り上げますが、筆者は特にフェミニストを気取らないとしても、とても衝撃的だったので敢えて採り上げます。
そもそも今回引用記事は下のもので、たまたま亡き姉と同盟者だったため、目を引いて読んだのがきっかけでしたが、何の気なしに読んだらその内容が衝撃的だったという経緯でした。
東大総長が女性だったのも初めて知って少々恥ずかしいのですが、おそらく彼女が踏んできたその経歴のあゆみの重さが、そのまま祝辞に現れているのでしょうね、なので、原文を大元の東京大学サイトのを改めて掲載しておきましたので、余計なバイアスは要らないと思われる方は上リンクから読んでください。
上野千鶴子さん「社会には、あからさまな性差別が横行している。東大もその一つ」(東大入学式の祝辞全文) | ハフポスト
重要なのは、この祝辞は読まれたかたの多くがお感じだとは思いますが、単なる女性の立場を嘆き叱咤激励する趣旨の談話ではないといことで、この手の識者談話は往々にしてフェミニズム利権に都合よく利用されやすいので、慎重に扱われるべきとても貴重な気づきです。
国内に未だこびりつく男女ともに持っている格差意識が、決して私たち全体の生産性向上にはプラスにならないことを警告している点で、東大に入学した日本の英知を担う若者への手向けにふさわしいでしょう。
筆者がこの祝辞に感銘を受けたのは、社会の生産性向上を阻む要因に、男女という区別意識が過度に反映されたことで無駄なリソースを費やさなければならなかったことがあって、それに憤っていたからです。
この悪影響は、男女差別によるものだけではありませんし、とにかくうざいと思えるのは、純粋な向上心を意図的に阻もうとする「出る杭を打つ」者が、確実に存在するという現実です。
この悪魔の存在によって、どれだけの秀逸な才能が削がれ、多くの若者が挫折し最悪は自殺をするに至ったか?
話は少し逸れますが筆者は「映画:スターウオーズ」が大好きで、理由の一つにダークサイドという闇と、それに抗う光の子が葛藤するテーマを壮大なスケールで展開する点があります。
ダークサイドという闇のおぞましさは、現実には男女差別に止まるものではなく、もっと深く広大な闇を抱えていて、世にはびこるシス的フォースが私たちの意識を構成するパーツに在って、「出る杭を打つ」の立場にいつ何時翻るかわからないことをわすれてはならないでしょう。
作品中でアナキンがダークサイドに落ちた経緯と、その子スカイウォーカーが浄化する姿が、今回の東大総長の祝辞から読み取れる、
「内外に潜む闇の力を読む智慧と、その闇に光を当てて前向きに進む行動力」
を、“ひとりひとり”が、世界規模で考え、変えていってほしいという切なるメッセージとして重なります。
彼女は彼女の人生の中で学んだ、ありったけのメッセージを次の世代に語った言葉の数々が、多くの若者の希望となって、正当に評価され生産性向上の原動力になるのを祈るばかりですね。
「May the Force be with you」(フォースが共にあらんことを)