くろま流 × NAGOYA式 ブログ

地域産業・観光を広い目線から、東海・名古屋あるあるをリサーチ。

中国製電気自動車の進化と、ガチな日本製造業のコスパ競争

東海地方の限らず国内の主産業は製造業で、海外輸出入の差益は馬鹿にならないために、昨今の貿易摩擦問題が今年の景気に影響を与えていますが、お隣の中国市場は日本にとってお得意様から競争相手に変わりつつあります。

中国市場が今後日本の企業にとって、業種によってお得意様になるのかならないのかを見極めていかなければならない相手となりつつある今、今回は自動車産業の記事を通して今後の見通しを考えます。

 

昭和後期から平成前期頃まで、日本の製品は価格にかかわらず評価され売れた時代で、この時代を経たおかげで「ジャパンブランド」は世界市場で高品質の代名詞として名を馳せました。

そして平成後期頃から現在に至るまでの時代は、高性能高コストは通用しなくなってきて、コストの低い製品を生み出すために人件費を下げるために、新興国に工場を移転しコスパの高い製品を市場に送り出してきました。

 

その立役者となったのがアジア新興国で、その中で中国製のクオリティは群を抜き、コスパもまだまだ高い上に、他国とは人口規模も大きく、なにより政府一党の集中的政策により、今アメリカが騒ぎ出している通り、知財の合法的な奪取に成功したことで、かつての日本よりしたたかに技術力向上を果たしてきました。

先日のNHKスペシャルで放送された通り、中国IT技術力の列強化はすでにアメリカのそれを超えつつある事実を伝え、トランプ米大統領が中国をあそこまで攻め立てる理由も納得できるほどで、自動車においても下記のような製品を実売できるようにまでなっているようです。

 

web.smartnews.com

これは安い! 中国の車メーカーが約94万円の電気自動車を発売 / デザインもスペックも実用的で言うことなし!! (ロケットニュース24)

 

冒頭の説明なしでこの記事をご覧になっていたら「中国やるじゃん」程度の印象しか得なかったと思いますが、中国がここまで進化したことで、米中両国に挟まれた日本は、特に企業面で従来の仕組みを見直さなければならなくなりそうです。

特に貿易・製造関連の大手を中心に末端の零細まで、既存の国内企業は中国との関係を見直し歩み寄る必要が出てきたことで、流通システムや交渉様式など西洋式の経済ルールが通用しなくなることを意味します。

 

今、海外取引に関わる日本企業では、大手がようやく英語圏の言語やルールに馴染んできたタイミングで、言語は無論中国独自のルールをも考慮した体制を作らなければなりません。

この点、零細企業でもベンチャー企業はむしろ有利かもしれませんが、それ以外は圧倒的に中国側に有利な条件で、かつて失敗した中国との関係を再構築しなければならなくなりつつあるということです。

 

今の段階では、アメリカが脅威と認識し規制を強化している最中ですが、これさえ遅れをとっている状態なので、日本は今まで通りのアメリカの後陣を配する姿勢では、さらに遅れをとることになりかねないだけに、独自に関係構築を急がなければならない時期といえるでしょう。

地元大手トヨタ自動車を例に取れば、かつて中国市場で失敗して実質的な市場撤退をしたままでしたが、すでに社内構造の改善・旧態経営陣の刷新を済ませ、トップ自ら中国政府との独自交渉を始めています。

 

 

今後、日本と中国の関係は中国優位の流れの中で、避けて通れない課題に取り組まなければならず、巨人トヨタさえそうしたように、否応ない“旧態依然の中国認識の転換”を業種・企業単位で迫られているようですが、今年はそれができるかが生き残りを左右すると言われます。

その改革を進める一方で、中小・零細企業において残された選択肢として、医療・介護ノウハウ、システムや生産工程、製品サービスの品質管理などの業種において、こうした緻密性が優位になる分野は日本に優位性があるため、方向転換に多大なコストを必要としないかもしれません。

 

上の記事の中には、中国マーケットと闘っていく上で、大事なヒントが含まれていて、当ブログでもMRJの記事で申し上げていましたが、製品・サービスの品質を左右する製造ノウハウは、中国独自(限定)でしかなく、電気自動車が中国国内限定販売なのは旅客機でも同様に、安全基準が他国の基準を満たせないという事実を意味しており、今後他国との統一規格・規制の明確化より、闘う術はありそうですね。

ただ、ご承知の通りグローバル市場は物凄い速さで変化・進化しており、例えば通信規格5Gの普及や仮想通貨技術による、通過流通のコストカットで情報やマネーのインフラは日に日に変わっており、それに物流の対応がついていけない時代に、広大な国土を持ち東西隣国とつながる中国は、地政学的にも優位性を加速していく段階で、国内製造業はオリンピック以上に国との連携を強めどう即応していくか、その挑戦に注目していきたいですね。