大型展示施設の可能性
東の東京オリンピック、西の大阪万博、盛大に景気にいい話題が出ている中で、わが中部地方はどうなのか?といえば、しばらく中休みのように大きな公的イベントの話題は聞かれませんが、その中で立ち位置を冷静に考える堅実さはわすれていません。
愛知をその経済・産業基盤にもつ中部・東海地方は、パッとしない華やかさは東西のそれに譲っても、質実剛健で実をとる生き様は他に類を見ないほどの確かさを持っています。
先日、地元TVネットで放送されている山口智充さんMCによる「ぐっさんち」でも消化されました新しい観光施設から、これからのインフラの課題を考えます。
「アイチ・スカイ・エキスポ」に 愛知県の新展示場 :日本経済新聞
東西経済地域の間に位置しその橋渡しを担う東海地方は、物流と情報継承地としての設備や通信面でのハブ機能を、今後も強化する動きは活発です。
精密機械産業は、福井・富山などの北部に分散する傾向はあるにしろ、南部の東海地方の主産業「生産」「商業」の分野での実力は、国内トップであるのは変わりなく、むしろ冷え込む国内を支えている自負があります。
産業の冷え込みには、国内景気よりも市場がグローバル化した今にあって、中部の産業だけでは解決できない課題もあり、日本の海外企業対応力の成長をまたずしては、解決は難しいでしょう。
その解決の目処を立たせるベンチマークとして、中部の産業は注目に値するポジションと責任を抱えていて、東日本西日本という産業の地政学的問題を、中部の機能強化は重要なものになっています。
ネット・ITの発達によっても、ますますリアルな物流コストの課題は無視できなくなっていますので、東西経済の橋渡しを地政学的に担う中部の、人間に例えれば心臓のポンプの役割を果たすのに、不可欠な存在としてあり続けるでしょう。
その位置付けに重要な港湾・航空関連施設の充実や特化は、ますます求められるファクターであり、期待される機能でなければなりません。
地元航空産業では、期待されたMRJの開発が遅れ地場産業に混乱を示している中で、この地域は「運輸」への柔軟な対応、海外流出する「生産」への危機感と課題解決をどの地域より取り組んできました。
堅実に取り組むこの姿勢は、いまに始まった事でなく地味でも土着の気質として根付いているもので、きっと厳しい国際化問題を巻き込んだ難問も切り抜けていくでしょうし、日本全体の課題の先駆けとして、自負を新たにしている姿が感じられるのは、とてもたのもしくもあります。