くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

地域にのこる文化・習慣のフラット化

国際化がすすみ海外との文化・産業の連携を模索する努力が求められる時代にあって、乗り越えるべき課題の一つに地域の競争力向上がありますが、地域自治の弱体化が顕著に現れ、その耐力や持久力が弱まっているようです。

以前から筆者は、隣国との協業を深める話をしていますが、その中でも台湾が最も相性が良いのではとも書いてきました。

 

お隣台湾では、みなさんもご存知の通り台鉄(台湾鉄道)の大規模脱線事故が起きたばかりで、日本製の管理システムを利用していたことから、国内で緊張が走りましたが、台湾側は国内にその責任を求め逆に緩みだした体制引き締めを強化しようとしていますが、同じお隣でも他責を強いる国とは大違いですね。

www.excite.co.jp

蔡総統、台湾鉄道の抜本的改革誓う=脱線事故受け (2018年10月28日) - エキサイトニュース

 

一部政治家や企業トップを覗いて、こうした問題の責任自覚の考え方で、日本と台湾はよく似ている点からも国同士の相性がとても良いのではと考えていますが、今安倍総理が交渉しているインドも、日本と相性の良い国のひとつではないでしょうか。

 

国際における協業の難しさには、ところ変われば文化も違う事がネックになることは知られていますが、例え文化習慣や宗教観の相違はあっても、国同士の相性が良い国は探せば結構見つかるようですね。

この相性については別の機会にするとして、ローカルの自治体がまちおこしに欠かせない競争力を失う背景として、ローカル独自の文化習慣のフラット化が大きいのではないかという点に絞って書きます。

 

地域全体で競争力の差が弱まり、いわゆる地域文化がフラット化が進む中で、意外と軽視されがちな要素として、地域独自文化習慣が逆に足かせになっていると考える風潮があるようです。

ざっくりとですが例として、海外ではお隣中国人ではレアにしても猿の脳みそ、まだ多くの人々が昆虫を素揚げで食べるの食習慣があったり、国内地元では、愛知県西部(三河)などでは黒スズメバチ(ヘボ)を佃煮にして食す習慣や、すぐ北の岐阜県東濃地方でつぐみという鳥を食べる習慣がかつて在りました。

 

スズメバチ激減 愛知などで : 中部発 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 

 フラット化する文化の認識では、これらの昆虫や希少動物を食する文化は「野蛮」「非文化人」的な評価に即決するものですが、これらのわかりやすい例だけでなく、もっとグレーな部分でも、地域習慣がそれとなく否定されないがしろにされる傾向は、メディア環境の発達による障害の一つとおもわれます。

この価値基準の均一化は、社会が近代化する上で避けられない過程であり、否定できないものですが、否定する必要のない良い文化まで根こそぎ否定する勢いを持っていて、せっかく地域の長い歴史によって培われた独自性を全面否定する原因になっているのは、とても悲しい話ではないでしょうか。

 

まとめると、一見ローカルに面々と受け継がれる独自性が、地域活性化の原動力になっている以上、人の移動によってその独自性が薄まる避けられない事態があるにしても、大手店舗の地方マーケットの参入や大都市集中化を促す交通インフラの強化の傾向は、あまり喜ばしくはありません。

ただ、地方に住もうとする理由には少なからずその地域にしかないメリットの存在は否定できませんし、フラット化による地域独自性の偏見をもっと地に足をつけて見直す必要は無いでしょうか。

ネットワークの普及で、メディアや大手企業は市場優位性を拡大するべく、この文化習慣を含む「価値」のフラット化を進めるのに対し、その選択肢だけに頼らない、地域ならではの価値を過小評価しない姿勢を、忘れないでほしいと思います。