国際化で見えてくる、乗り物のセキュリティ対策
私たちが普段から利用している、国内の鉄道・バスなどの公共交通機関には、最近の地震続きでその安全神話が不安視されるシーンが続いているのは残念なことです。
加えて世界的に人口減少化での利便性と安全性の担保への改善は、日本を含む先進国での大きな課題でもありますが、このほどお隣中国のこのようなニュースを目にしました。
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そもそも記事によるとお国による事情は異なっているにしろ、日本に置き換えても公共機関に絡む犯罪が話題になっている今、セキュリティと利用の効率化をより向上させたいのは変わりありませんが、その利便性と安全確保を両立することは相反するために、政府もまだ明確な方針を立てられずにいます。
一方個人レベルで気軽に移動できる自動車での移動には、下記記事のような奇策から順当な向上まで、環境対策の面からは公共機関の方が利がありながらも、進歩が進んでいるわけです。
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地味なところでは、自動車利用の利便性は着実に向上しつつありますので、どちらも両極端に便乗や切り捨てはできませんが、そろそろ国の事情によってはメインの取捨選択がされていくのは、人口減少の経済効果を考えると避けられない時期に入っているのでは無いでしょうか。
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では、日本の場合はどうなんでしょうか。
政府が明確な方針は打ち出していないので想像の域を超えられませんが、日本は国土が狭いこともあるし、自動車の個人利用という市場も合理化されていく可能セガ高いように思われますので、高齢化に向かう利用者やモノ消費からコト体験重視への嗜好の変化を見るに、公共機関をベースにした交通設備の整備や自動車開発へシフトした方が、概ね幸せになれそうな気がします。
自動車好きの筆者としては寂しい気はするのですが、少しでも経済効率を良くして国外の経済戦争に立ち向かうには、自然な選択肢だと考えます。
こうしたながれによって、移動手段選択の煩わしさ(反対に言えば自動車所有嗜好の制限)をなくした分、行動範囲を広げ人々の流れを潤滑にでき、観光やビジネスの活性化を測れるメリットは大きくなるでしょう。
例えば、公共機関の利便性向上には上記事のように中国のインフラ事情が参考になるでしょう、総合駅のような広い場所をハブ施設として再開発し、商業と交通の中心をまとめることで、人の流れをより意味のあるのもにできるかもしれません。
ちなみに、筆者のお膝元名古屋市での例をあげると、金山総合駅が挙げられますが、かつて国鉄と私鉄の駅が離れていて乗り換えがしにくかったことから、総合駅化して商業施設を再整備したことで、本来のハブとして存在する名古屋駅の機能とは別に、地元で生活する住民にとっての利便性は向上しました。
総合駅化して数十年なっていて、実際の効率化にはまだまだ細かく言えば課題は多いのは事実ですが、メリットの方が結果として大きかったことは幸いでした。
こうした利便性は、地域によって千差万別ですので、直接の参考になりにくいのですが、結構名古屋市は 地方の一都市ではあるものの、環境対策や都市整備において他地域にない先進性を持っているので、その結果が愛知県全体で見ても結果が見えてきているようです。
この地域は、自動車大手トヨタや国内航空機メーカー、公共機関でもJR東海のメイン市場でもある土地柄だけに、この地域での事象実験をしやすい風土は今後も日本の将来を占う貴重な存在として、注目されていくでしょう。