くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

地方観光、実のりはあるのか?

東京は順調、でも地方は?

 東京オリンピックに向けて、東京のインフラ設備拡張の効果は、順調のようですね、あとは観光客の足をいかに地方へ回して行けるかと思われがちですが、その実はどうなんでしょうか?

 また、普段ニュースで流される東京オリンピックによる、インバウンドでの経済波及効果は当然と言えばそれまでですが、下の記事を見るにつれ、地方への良い影響力の具体的話題には及んでいないと感じて、地方の創生する手を止めている時期なのかも知れません。

 

「バスタ新宿」8月13日の利用者が4万1140人、過去最高を更新 | レスポンス(Response.jp)

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 報道されているのは、従来より東京が持っていた潜在能力の上積みの話題で、地方の活性化努力の結果のニュースは、東京のそれとは財政面でハンディがありすぎなことからも、全く比較にならないばかりか、むしろオリンピック効果と宣伝されるのは、地方の自助努力をスポイルするだけです。

 ただ、それでも地方はこの勢いを少しでも利用して、限られた財政の中で相乗効果を生んでいくしかないでしょうし、その現実に疲れを感じているのなら、私たちは手を動かしながらも、タコツボにハマったような意識を整理する時期なのかも知れませんね。

 

 さて、その相乗効果が期待できるピークとなるオリンピック開催年まで、いよいよ3年となりましたが、早いもので地方の創生は東京での整備計画と異なって、インフラ整備の立ち遅れと相まって、芳しく無い面ばかりが目立っています。

 例えば愛知県などは、堅調な産業で景気は持ちこたえているものの、大村愛知県知事が意気込んでいる、観光立国とまで比喩する施策は、資産潤沢な東京に比べとても順調とは言い難いものです。

 

そんな今こそ足下を見直す?

 一から強化を進める愛知県でさえこの状態ですから、経済地盤の手薄い地方はその下地作りの過酷さは、想像を超えるほどと察することができるでしょうから、本来地方創生は地方主体として立ち上げたとはばからなかった元創生大臣が、現政権からフェードアウトしていったことからも、本来イメージしていた創生事情とは変わっていることを、改めて自覚しなければならないでしょう。

 

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名古屋駅からクルーズ? - 中川運河の舟運始まる(中村智彦) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

 ここで、自助努力による地方観光の姿勢やあり方について、ポジティブな事実があることを、皆さんはご存知でしょうか。

 それは京都府の事例なのですが、京都は元々歴史上の話題や国宝級の史跡も多いため、東京のように黙っていても観光客が集まる羨む地域だと思われがちですが、その実京都は明治以降、自助努力の観光施策を徹底した事で、今の地位を獲得しているという事実でしょう。

 

 その経緯は以外に知られているそうなので、ここで詳しく取り上げませんが、明治維新以降天皇の居場所を東へ移されて以来、京都の日本の中心的役割は完全に失って、単なる地方都市になりさがる危機を迎えた時期があったそうです。

 それは当に今の地方創生の危機に重なるような事態だったのですが、地元の資産家や有志の果敢な地元復興の工夫や努力によって、自ら観光都市を目指しシステム化していった結果、今の京都があると言われています。

 

 この事実は、地方観光の雛形としてはとても身近な事例であり、史跡数のハンディはあると言われるかも知れませんが、地元が持っているポテンシャルを、地元愛を持って総力を結集した結果という味方をすれば、地方都市のあるべき姿を見事に映し出しているのは、自明の理でしょう。

 ここで学んだのは、東京オリンピックでの政府施策に乗っかろうとする、他力本願的な地方の姿勢ではなく、地元を愛しそして見直した中で何を引き出せるか、それを学び応用する姿勢だと、理解できればモチベーションもすべきことも、また違った一面を見出すことができると、感じずにはいられません。