くろま流 × NAGOYA式 ブログ

地域産業・観光を広い目線から、東海・名古屋あるあるをリサーチ。

日本らしい日本とは?リンちゃん誘拐事件から見る。

 

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観光立国として舵を切る日本

 観光国として盛んにアピールを始めた日本で、さまざまなおもてなしに工夫を凝らすニュースが、毎日のように報道されていて快調な滑り出しをしています。

 課題は、観光やインバウンドマーケットでの話なのでしょうが、パリや香港のように著名な都市を中心に、その国らしさが薄れている印象を持つことが目立っているようで「らしさ」と「快適さ」の両立です。

 

 観光国としてメジャーな地域では、ひところと比べると英語・中国語(海外なら)が蔓延し、その国らしさらしさを求める観光者からは、違和感を覚えた人も多いはず。

 筆者も台湾で日本語を忘れて楽しみたいという目的があったのですが、実際には英語でなくても日本語が要所で通じて、その気を削がれたりしましたし、友人がパリへ旅行した話でも、市内なら日本語がそこら中で通用して、便利だったと話してくれました。

 

 その意味ではエキゾチック・ジャパン〜♪ ともてはやした日本は、少なくとも観光面で日本らしさが薄れている印象は、インバウンド施策で訪問のリピート化を目指すには、今から考えなければならない課題です。

 

 さて、観光立国の条件で合わせて考える必要がある、もっと切実な問題にも触れなないとなりませんが、観光立国を目指すうえで表面づらだけを装う以前に、国際化社会の一員としてのスタンスを、今一度見なおさなければなりません。

 過去にも触れている国内少子化や東南アジアの中心的役割を目指す日本にとって、海外人材の積極的招致とその家族の国内教育、イスラム教などのかつて馴染んでいない海外文化の受け入れは、むしろ受け入れるというより私達が積極的な学びとして、生活の要素として組み込まなければならないことです。

 

 前世紀末に強化された不法在留者の取締で、当時と比べ半分にまで減ったという話ですが、国内少子化での人材不足を訪日外国人で埋めようとしている今では、米国でも移住者問題にもあるように、単に不法在住=悪というアナログな単純話では無くなる算段が高くなりそうです。

  そうでなくとも、全うに在住している訪日外国人への配慮は、前世紀の外国人への意識とさして変わりない、イマドキの現状や空気との乖離をなんとかしなければなりませんが、未だ検討段階という悠長な旧世代さながらの意識なのは、世代交代が進まない課題も見え隠れしてそうです。

 

愛知)SNS武器に外国人実習生支援 愛労連の榑松さん:朝日新聞デジタル

www.asahi.com

 

出稼ぎインバウンド労働

 連れて来られた子ども、来日してから生まれた子たちは、ニュースに出ることが増えて認知度がましています。

 ブラジル人のビアンカさんは保育施設員として、自身が求めていた子供の環境充実という理想を、実現しようと奮闘する、アナちゃんとの交流を通してNHK番組「U−29」で紹介されています。

 

 またFTA制度を通して、アジアを中心に外人人材派遣の導入を図っている人材派遣大手パソナの看護師や家政婦ヘルパーの活動をニュース。

緊急時の一時的な雇用でなく、日本人と同等の福利厚生の整備は、不可欠だとして指摘されていますがその中で、日本人のみならず途上国からの海外移住者の子供への差別・虐待では、千葉で起こったリンちゃんの誘拐殺人事件は、記憶に新しく痛々しい事件でしょう。

  

【千葉の女児殺害事件】発見前に2ちゃんねる書き込み「用水路に女児の死体がないか」|ニフティニュース

news.nifty.com

 

  一概に「日本らしさ」を決め付けるのは賛否両論あるとは思いますが、日本の持っている博愛性と謙虚さという、歴史の反省に裏打ちされた心の財産は、日本らしさのイメージとして外国人に評価さているのも事実です。

 分け隔て無くしかも奢らず、波風を立てることを良しとしない国民性が根っこにあるのかもしれませんが、それば海外の人から見れば稀有であり良識と捕らえられ、誇るべきことです。

 

 まだ記憶に新しいこの事件は、ごく一部の鬼畜が起こしたマイノリティな事件と称して記憶の墨に追いやるか、真摯に向き合ってより襟を正していくかの選択を、切れ味鋭い刃物のごとく、私たちに突きつけているように思えてなりませんが、その刃にどう切り返すかはさまざまです。

 ただ少なくとも、人材不足に直面する国内の社会において、これから無くてはならない訪問者を迎える上で、私たちひとりひとりが答えを出さないといけない課題です。