くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

愛でられてこそ進化、人の英知とテクノロジー

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 地震大国の日本だからこそ、太古からその土地に生きてきた私たち祖先は、その脅威と共存しながら知恵を研ぎ澄まして、現代でも目を見張るテクノロジーと伝統を今の時代に残してきたと言うことを、Nスペの「熊本城」特集は再認識させてくれました。

 

NHKスペシャル | 熊本城 再建 “サムライの英知”を未来へ

www6.nhk.or.jp

 

 NHKがドローンマッピングと潤沢な歴史アーカイブを駆使して、浮き彫りにした事実に私たちは改めて、先達の苦い経験とそれによって産み苦しみで掴み取った日本の財産ともいえるテクノロジーを、地域愛の強さとともに描き出したのは、秀逸としか言いようがありません。

 この事実は、熊本大震災が起こって初めて認識の動きを得たわけで、後世の大正時代に起きた関東大震災で崩落した、地震を考慮していない西洋技術明治建築群で得られた教訓とは全く異なる気づきです。

 

「武者返し」と呼ばれる熊本城の独特の石垣組みが、単なる対戦術的な意味合いだけで無いことを、丁寧な史料の読み直しと、経緯を総合的に判断して歴史の抜け穴を上手に埋めて、このままでは見落とすところだった重要な遺産を、かろうじて再発見できたのは、評価の高いところでしょう。

 しかも地震のノウハウを、創健者の加藤清正と、それを引き継ぎ進化させた細川忠利の連係プレーによって、今回の大震災まで地域住民いや日本の誇りである熊本城を残してくれたのではないか、という可能性を地震と関連付けることで、浮き彫りにしたのです。

 

 以前当ブログでも南海トラフが興すとされる地震の記事を書いた際にも挙げましたが、九州の大学群の地震に対する研究には目を見張るものがありますが、それは単に現代の科学力をベースにされたのではなく、太古から地理上の地震のメッカである、歴史から学んだ先達の教訓がベースによるところが大きいのでしょう。

 欧米での地震国でも科学によって解き明かされる、地震への対策から学ぶべきところは少なからずありますが、陸続きであったり入植文化が恒常的だった世界では、日本のように過去の遺物が残りにくく、政略してきた新勢力によって根絶やしにされてきましたが、幸い日本は千年程度過去なら国宝や重要文化財が残され、多様な考察が可能なのは幸いしています。

 

 温故知新という故事成語がありますが、私たちが改めて今回の東北や九州などで連続発生した大地震で目の当たりにしたのは、かつての先陣も同様に被害を受けながら、その時点でぞんざいした知恵を振り絞ってきた事実でした。

 それでもこの島を離れずに残って生き続けた人々の思いが、歴史と文化として残されていますが、そう考えれば古臭いと一瞥する気には決してならないでしょうし、右傾化を疎む考えが蔓延していますが、なによりそんな小さなことに右往左往する前に日本にしかない特徴を、愛でる気持ちを自然に育むことができるでしょう。

 

 日本は地理的にも歴史的にも人類の進化の上ではもっとも最終段階にあたる位置に属していると考えれば、まさにその集大成を世界の還元する責任すらあるように思えてなりません。

 そのためにも、これから日本を背負っていく若者は、日本の培ったあらゆる分野のノウハウに興味を抱き、それを知ることで誇りとして積極的に世界に進出してほしいと願ってやみません。

 

[熊本城復興の関連技術]

 

熊本城石垣修復にIT活用、輪郭から元の位置ピタリ(1/2ページ) - 産経WEST

www.sankei.com

 

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