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くろま流 × NAGOYA式 ブログ

名古屋在住者の視点から地域産業・観光を通した活躍を応援。

返済不要、株式配当金で国内初、大学向ファウンデーション

チルドレン 技術向上 企業 ビジネス

 いよいよ参院選が来月10日から始まりますが、先日日曜日に名古屋市でも大通りを練り歩く高校生たちの、18歳選挙権実現に向けて奨学金の無償化のシュプレヒコールが大きく響いたばかりです。

 

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 今その選挙権を持つ成人は高齢化していることから、明らかに未成年である子どもや若者に対し不利で、高齢者対策を中心とした行政が執行されるケースは、どうしても多くなっています。

 そのためかどうか、成人でさえ選挙に関心が薄れてる中で、政治に触れる機会も無く関心の薄れている若者の選挙意識も危機的な状況にあるようです。

 

 同市千種区の名古屋大キャンパスでは、同大の学生ら5人が模擬投票所を作り来場者に「投票」を呼びかけた。

きっかけは同大院生の斎藤幸男さん(22)が、首都圏の大学生らで作る「若者×未来プロジェクト」が10〜20代を対象に行った意識調査の結果に驚いたことだった。3〜5月に街頭やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じ約5000人が答えたもので、「誰に投票しても同じ」「めんどくさい」との回答が上位を占めていたという。

 ただ昨年から、全国でも学校や教育機関で準備委員会を発足するなど、18歳選挙権取得に向けての選挙活動への準備を進めてきました。

 冒頭で名古屋のケースを紹介しましたが、全国でも積極的な活動や意見交換・ディスカッションが開かれ、高校生・大学生の模擬投票や、後援会で選挙参加への意識を高める活動が、成人の有権者にもそうとうの刺激になったように思います。

 

 名古屋市中区の大通りで学生団体「SEALDsTOKAI」のメンバーら数百人が、リズムに合わせながら「選挙に行こう」などと大声で沿道を練り歩き、啓発パンフレットを配布したり、大学進学意識が高くても授業料が高ため、進学に際して政府は教育にもっとお金を使うべきだと訴えたり、奨学金の無利子化を要求する声をあげた。

 高校生が、生来しかるべき要求をこのようにしなければ伝わらない現状からして、いかに国の政策が若者への冷遇を招いていたかを、痛烈に訴えるエネルギーはこのあとの選挙に大いに繁栄してほしいと願うばかりです。

 

 さて、学生の学びの環境は、筆者が学生の頃と比べれば大学進学率も上がったかに思っていたのですが、昨今の世相は多様化して単に大学を卒業すれば、優良企業への就職が約束されることはなくなりましたし、そもそもレール自体を学生自身で引いていくアメリカなどのスタイルが主流になっています。

 さらに、地方によっては企業の衰退の影響で大学と産業の就業連携が弱く、地域産業の活性化につながっていない現状があります。

 

 その問題解決の大きな可能性として、愛知県で全国初の企業融資による学資ファウンデーションが発足しました。

 名古屋大学名古屋市千種区)と名古屋工業大学(同市昭和区)は24日、寄付された株の配当を活用した給付型奨学金を創設したと発表した。「ものづくりを志す学生に」と、業務用冷蔵庫大手のホシザキ電機(愛知県豊明市)の坂本精志会長夫妻が、新たに設立した会社の株を両大学に4万5千株ずつ寄付した。配当を原資にした奨学金の運用は国内初という。

 

 愛知の地域産業である、 ホシザキ電気が起こしたファウンデーションは、地場の主産業である機械製造業の将来に危機感を抱いて、国内に先んじてのことだと言う。

 

 前回にも、地域産業の継承者確保の困難さを記事りましたが、一方で良質な地元の専門学生を創出する地元の大学・大学院に対して先行投資する発想は、今まで日本にはCSRとしての慈善金補助制度はあっても、産業振興を目的にした株式配当金での補助はありませんでした。

 ただ日本では長く民間企業と学校との連携は、政府・自治体が資本経済との直接連携をしなかったせいか余り考えられてきませんでしたが、最近の愛知県は有料道路の民間企業の管理譲渡を進めるなど、積極的な民間企業連携を柔軟に取り入れています。

 

 今までは一部の企業が、就活を有利に展開することへの危惧ともとれますが、地域産業をより成長産業へ発展させるために、ここにきてその手段の多様性を広く求め、民間と学校との合理的な連携が実現を始めたことになるのです。

 そして官民で実施してきた、国内先端産業の開発はこれからは民学共同の事業へと主流が移っていくのでしょう。

 

 事実、すでに愛知県を例に言えば、かつて名古屋市名古屋大学がバスレーンの事象実験を進めてきましたが、最近では次世代の交通システムと呼ばれる、自動運転システムの全国を先んじての、トヨタ自動車名古屋大学との研究開発がニュースになっています。

 

 結局、こういった世界でも類を見ない最先端技術開発は、専門性をもたない政府が介入するよりも、専門家同士の民学共同の方が進行もコストも少なく済み、しかも合理的ですので、今後も積極的に眠る大学の研究成果を、地元企業との連携で地域産業の活性化を促進する起爆剤に活用すべきです。

 

 24日、世界ではイギリスがEU離脱という世界経済の多くが期待しなかった方向に舵を切る選択を国民選挙で可決しましたが、この選択がこれからさまざまな経済への影響を与えていくのは明らかです。

 今まで考えられなかった大きなリスクを選択しても、自らの意志で生来を切り開こうとする動きは、他の国でも加速する可能性が高くなったと言えます。

 

 日本でも、政府が地方の行政に主体性を持たせ、地域の経済活性を促す動きに各自治体はそれぞれの答えをだしていかなければなりません。

 一国内自治体の範疇でも、今までに政府に一任していた様々なリスクを自ら背負って、逆にそれを武器にして海外展開を積極的に進める準備は必要でしょう。

 

 遠く離れた日本と同様の島国の決断は、そのままではないにしても、日本のこれからの決断をせまる前哨戦のようなものと筆者は受け取っていますので、今からそのための地域産業のテコ入れはしっかりしないといけないのです。