くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

MRJ、ああMRJ……MRJ。春一番と共に

 

 先日暖かいと思っていたら、東海・北陸地方で、もう春一番吹いちゃいましたね、今日からまた寒の戻りが在りますが、こうしていよいよ春が近づいてきますね。

 

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 MRJの話題は、そのままスルーすればできてしまう航空機ネタの一つでしかないのすが、一旦足を突っ込むと抜けられなくなってしまうのはなぜでしょう、思わず愚痴も出てしまいます。ああ、MRJどうしてあなたはMRJなの?

 それほど悩ましいMRJの話題は、昨年初飛行をキメた直後に、初号機納入延期を発表したために気を揉ませていますが、その影響かどうか今年に入ってようやくサポーター企業・政府での国内結束感も出だし、主産業に掲げる愛知県も協力企業の参画準備に出ています。

 愛知県、宇宙産業を特区で育成へ : 日本経済新聞

http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLZO96449070S6A120C1L91000/

 

 一方、初期ロット納入企業であり、ローンチカスタマーのANAは、2008年3月に25機(確定15機、オプション10機)を発注。飛行試験機5号機はANAの塗装仕様にて、国内での飛行試験を実施する見通しとなっている。また、JALも2015年1月に32機を確定発注しており、JALへの納入は2021年に開始される予定となっている。 

MRJの納入延期は「トラブルではない」 - 航空・宇宙 - 日経テクノロジーオンライン

MRJ、初号機を受領するANAの領収検査に合格


 アメリカでの安全試験のスケジュールもようやく固まり、準備を開始しているようですが、政府援助や企業ファンドなどの資金援助が国内で進み過ぎると、自力での問題解決の支障がでる事もでてくるでしょう。

 でも、日本の顧客対象ならまだ水心もあるかもしれませんが、メインの顧客は最終的に海外の日本風の水心もない企業ですから、かつてあった護送船団方式の如く、海外市場の免疫を持てなくなった後の方がコワイです。

 

 その一方で、MRJの地域・社会への反響はプラスに働きだしています。これは愛知県が中心になって盛上げているからなんですが、それはとても前向きで地域貢献につながっていく事です。

愛知 三菱航空機、地元豊山町の小学校で「出前授業」:朝日新聞デジタル

名古屋市など、2月11日に豊山町で「なごや航空文化フェスタ2016」開催


 技術のニッポンについては、こうしたイベントで将来の町おこしや雇用促進に貢献していますが、こうした文化や技術を海外にアピールしていく技術は、まだまだ日本は未熟だと思われます。

 アピールや売り込みの得意でない日本の課題ではあるのですが、新しい世代を巻き込んで、新しい可能性をさぐる試みとみれば、期待のできるものでしょう。

 

  MRJが発表された当初では、市場はこれからの可能性を大いに秘めていて圧倒的なアドバンテージがあったものの、ここ数年でライバル企業の包囲網はこの市場に集まりつつあります。

 世界市場のこういった流動性・柔軟度はとても国際感覚慣れしていない日本には、ついていくのが精いっぱいなのかもしれないのです。その土俵で百戦錬磨の海外企業のセールス戦争にどう立ち向かうかについて、具体的なニュースを今年は沢山聞けるのを期待したいです。


 安倍首相、日本政府専用旅客機の外装を、MRJと同色のカラーリングフィルムで期間限定加飾したり、広告フィルムを貼るくらいのイチオシ度を出してもバチは当たらないと思いますが、どうでしょう?

 もっと、海外でポスターや特集リーフでもズカズカとイメージアピールするニュースもあっていいと思います、印象に残った方が勝ちですからね。