くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

豊かな地方創り、住民・行政・金融機関の協調を問うスタート

 

 政府与党では、特定の大臣叩きに野党が余念がないようでも、その間にも粛々と地方創生の施策は施行されているようで、今回は政府・金融機関が予算面でサポートする施策と、今年一年の始まりに私達はどうかかわっていけばいいのでしょう。

  

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 まずは民間金融機関から。最も大きいのは、三菱東京UFJ銀行が、地方創生に1千億円のメガバンク初のファンド設立した話題。

 三菱東京UFJ銀行は31日までに、安倍政権が掲げる地方創生を後押しするためのファンドを設立した。資金は1千億円で、全国の企業を対象に駅前の再開発など地域活性化の取り組みを促す狙い。地方創生支援が目的のファンド設立はメガバンクで初めてという。
 中部地域を担当する小笠原剛副頭取(62)がインタビューで明らかにした。新ファンドの名称は「MUFG地方創生ファンド」。政府の「まち・ひと・しごと創生本部」が策定した総合戦略を基に、地域が抱える課題の解決に向けた事業を手掛ける企業に設備投資のための資金などを融資する。

 当該銀行サイトでは、その経過がコラムとして掲載されていますが、まだ発表されたばかりで、今後の期待を含んでいます。

■1月のコラム■ 公表された新型交付金について

 平成28年度当初予算における新型交付金である「地方創生推進交付金」のしくみが公表された。
 交付金の総額は1,000億円で、申請する事業費の1/2を自治体が拠出する必要がある。申請する事業数、交付額の上限の目安としては、都道府県は5事業まで、1事業あたり2億円であり、市区町村は2事業まで、1事業あたり1億円とされている。また、交付金とは別に、自治体の事業費負担を補てんする1,000億円規模の財政支援制度を総務省がつくることが予定されている。
 新型交付金は大きく3タイプに分けられるが、いずれのタイプの申請においても、事業の先駆的な要素として、①自立性、②官民協働、③地域間連携、④政策間連携などが求められている。また、経費の用途としては、ソフト事業を中心とすることなどの制約もある。
 自治体が新型交付金の交付を受けるには、平成27年度中に策定した地方版総合戦略に基づいて、実施計画としての地域再生計画を作成することが要件となる。全国の多くの自治体で新型交付金の申請に向けた準備が進むことが見込まれるが、申請内容の検討にあたっては、先行型交付金における不採択事業の要因(12月のコラム参照)を分析し、先駆的な事業提案となるように計画を磨き上げることが必要になるだろう。
 自治体が取り組もうとする事業の規模によっては、上限1~2億円の交付金は十分ではない可能性もあるが、これまでにない新たな取組をスタートさせる将来への投資として、有効に活用されることが期待される。(政策研究事業本部(大阪) 研究開発第2部 仲嶋 翼)

 

 その他にも、農林漁業を支援する小口のファンドも既に存在しており、この機構サイトには50を越えるファンドを募っています。

 

 政府も1月1日に発表した地方創生予算で、1000億を見込んだことを発表。

金額の大きさの価値は何とも言えませんが、確実に地域活性化への勢いをつけようと実際に動こうとしているのは、評価できるのではないでしょうか。

政府、新たな地方創生戦略を決定 2016年度予算は1000億円

24日、政府は臨時閣議において地方創生戦略を決定した。地域社会の創生をテーマとした「まち・ひと・しごと創生総合戦略2015」の改定版によると、地域創生に向けた政府支援「地域創生版・三本の矢」として情報支援、人的支援、財政支援を掲げている。

情報支援では、地域経済に関する官民ビッグデータ「地域経済分析システム(RESAS)」を活用し、民間企業やNPOが新たな提言やビジネスを創出できるよう、機能やデータの拡充を行っていく。またRESASの普及促進として、分析手法の知見を有する専門人材を全国規模で育成する仕組みを構築し、さらに高校や大学におけるRESASの教材開発も行う。

人的支援では、地方創生リーダーの育成や普及促進のため「地方創生人材プラン」を作成し、地方創生を担う人材育成プログラムや地方における一定の資質を有する「地方創生マイスター」の制度化などを進めていく。

財政支援では、「地方創生推進交付金」として2016年度予算に1000億円の新型交付金を創設。地域名産品のブランド化や伝統技術の国際化など自治体の多岐にわたる地域活性化の取り組みを支援する。

 国の予算は、あくまでも国民の税金ですが、かつて東日本震災の復興対策予算でもみられた、天下り先企業の先取りで結局東北地方に予算が行きわたらない苦い経験があるだけに、私たちはこの予算をどう生かすかを真剣に考えなくてはなりません。

 

 あと、この地方のローカル予算でのトピックは、来る伊勢志摩サミットに向けて国が組んでいる対策予算とは別に、愛知県も地域産業の活性化PRを合わせて進める準備に余念がありません。

花やミライをPR 愛知県、サミット予算に7500万円
朝日新聞デジタル

 愛知県、伊勢志摩サミット対策室を開設、
トヨタMRJなど産業界の魅力も発信 【動画】 | トラベルボイス

伊勢新聞

http://www.isenp.co.jp/news/20160120/news04.htm

 案によると、中部空港(同県常滑市)では各国首脳らに対し、愛知県が日本一の産出額を誇る花を使ってもてなす。産業県のPRとして、国産初のジェット旅客機MRJの展示やトヨタ自動車燃料電池車「ミライ」の走行も検討するという。

 主要7カ国以外の参加国首脳らや海外メディアには県内視察なども計画。名古屋駅名古屋市)にもメディア関係者をもてなすブースを設置する。

 松阪市もそれに呼応して、MRJをブースを設けPRを勧めていくとの事です。

 

 既に決定している創生施策の実施は、かくのごとく実施は進められていますが、こう言った民間ファンドを含む予算の有効な使い道については、民間と自治体では当然目的が異なってきます。

 最後に、私たちの暮らしを変えていく新技術を紹介している記事を紹介して、予算の使い道について、参考にしたいと思います。

 今年注目される「暮らしを変える5つの技術」
 THE PAGE(ザ・ページ)

  こうした最先端技術は、他にもいくつか期待されているモノがあると言います。
企業によっては先行投資の面から、自治体では地場産業の将来性を見込んだ投資も考えられます。

 地方創生は、今の暮らしを今までより一歩豊かにする面と、地方ごとの今後期待する目玉産業や、少し先のさらに豊かな暮らしへの先行投資を見込むために、今年何に予算を使っていくべきか、どの地域も喧々諤々の討議を進めているでしょう。

 予算を有効に利用するためにも、一人でも多くの住民の参加、話し合いに加わるえっ極性が、真の地方創生の大事な動力源になることを、忘れないようにしたいものです。