くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

鉄道にいま期待する地域サービス・観光の課題と可能性

 

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 京急に見る羽田空港を核にした細やかなサービスを、WBSで拝見しましたが、京急電鉄は、関東圏の鉄道会社ではありますが、以前からお客様目線のサービスをしている会社として注目しています。

http://kuromaryu.hatenablog.jp/entry/2015/06/09/172908

 

 海外から入国したLCC国際便利用客へ、ハードルの高い複雑な鉄道網を逆手にとって、空港から鉄道乗客までのお客に、コンシェルジを配置し、多言語で切符の買い方まで案内している。空港窓口では口コミ客で後を絶たないと言う。

 LCC客向けにお得なセットプラン切符を提案し、若者客にアピールして効果を上げているそうです。

 同社は、沿線の人口が減っていくと見ており、着席補償の定員制車輌の導入を計画、少ない客の目をそらさない工夫に努め、鉄道を通して沿線の街づくりを率先したサービスの提供を志すとの事。

 

 京急に限った事ではなく、日本中を網の目の様に走る各地域の鉄道網は、民営であっても公共事業的な役割をもった特殊な事業ですが、それゆえに必ず利用するのが当たり前で、より利用客に寄り添ったサービスを、ついついおざなりにしがちかもしれません。

 初代社長、須田相談役が語る。JR東海の「観光列車論」東海道新幹線は観光列車になりうるのか、鉄道を観光資源としてどう活用すべきと考えるのか。
toyokeizai.net


 日本の鉄道網は世界のそれに比べて、時間に厳しく定刻時間にぴたりとホームに就くことにおいては、文句のつけようがないのですが、それに付け加え利便性やきめ細かいサービスを提供していくことも、重要です。

  因みに、愛知県で利用される鉄道会社は、JR東海名古屋鉄道名鉄)・近鉄などが有名ですが、これらは鉄道事業以外にも、鉄道網を活かした関連事業も行っていますので、先に紹介した関東の京急と同様の状況に立たされているのは同じのはずです。

 東海地方の鉄道事業は、新幹線で客が入ってきて各地方に、どのようにお客を誘導できるかの新サービスを、積極的に展開して欲しいですね。 

 

 愛知県知事の大村秀章氏が、今週開かれた名古屋モーターショーのイベントステージで、NEXCO中日本CEOの宮池氏との対談の中で、新東名高速の前倒し開通について、期待するコメントをしています。

 来年2月中の開通を目指す 新東名 浜松いなさJCT~豊田東JCT開通の期待を示すコメントをした際に、産業面での開通効果の期待と、訪日外国人の増加に合わせてた観光集客の戦略産業として、2015年を「あいち観光元年」と宣言して観光振興策に取り組んでいることを紹介しました。

 愛知県は、名古屋市と合わせて、地域に根差した戦国歴史の魅力を国内外に向けて発信する「武将観光」について触れ、愛知県ゆかりの武将である徳川家康と忍者である服部半蔵を中心とした6人の忍者集団「徳川家康服部半蔵忍者部隊」などの取り組みで、「武将のふるさと愛知」として愛知県の魅力を国内外に向けて発信する「武将観光」について触れた。

 大村氏は「今に伝わる伝統や日本文化が作られたのは江戸時代。戦国時代を経てそれを作り上げたのは、愛知出身の武将、織田信長豊臣秀吉徳川家康」と、各武将のルーツが愛知県にあることを強調。

 この話は、鉄道事業と直接関連しているモノではありませんが、河村名古屋市長もかつて、SLを市内に走らせ、観光の売りものにしようとした経緯もあります。

 そこまでの投資は極端だとしても、観光に鉄道網は不可欠な者ですし、例えば地元では多くの住民が利用している「名鉄」は昔から「明治村」や「モンキーパーク」そして「リトルワールド」などを鉄道事業と結びつけて運営しています。


 こう言った事例に必要なノウハウは、今後は県や市と共同で、地域の歴史や文化を中心とした観光施設や、プランの創出に役立てるべきでしょう。

 オール名古屋、オール愛知、もっと広げてオール東海という、今までの様々なしがらみを解き放った地域づくりに、取り組む時期に来たのは間違いないでしょう。

 企業単位で、または自治体単位で観光や、商品開発するには限界が来ていることが散見されますので、そういった概念を程よく開放しての開発は、時間短縮にも有効だと思われます。


 日本の動脈と言っていい、鉄道のスムースな運用次第で、今後の地域は大いに活性化する可能性を大きく秘めています。観光立国をめざす日本を、どのように盛り上げていけるかは、これからの連携が大きなカギを握っています。

 地域の活性化は、その地域密着の鉄道事業にも大いに跳ね返ってくるのではないでしょうか、今後が楽しみです。