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東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

MRJいよいよ今週吉日初フライト見逃すな- 厳しい中での希望・展望

 

 いよいよ日本の戦後航空機史上の悲願だった”純国産ジェット旅客機”が、日本の空を飛び立つ日程が確定したようですので、前夜祭的に少し煽らせていただきたいと記事ります。

 この「MRJ」初フライト日程は、今年5月から幾度となく延期されてきたものですし、当ブログでも何度か記事っていますが、今月初旬に漸く離陸可能速度まで滑走路を走り終えて、今週9日から13日の間の天候など条件の良い日を選んで飛ぶことが決まったのです。

 

 既に幾つかのビジネスチャンスを失っているものの、政府や国内航空会社から、強力なバックアップが進んでおり、MRJは現在、国内外の航空会社6社から計407機を受注しており、実機第一号に当たる29年4~6月にANAホールディングスに初号機の納入を目指しています。

 政投銀は、15年度から企業の競争力向上や地域経済の活性化のために資金を出す「特定投資業務」を始めており、この一環として実施する。特定投資業務では航空分野以外も含め、今後5年間で計5000億円を投じる。

 MRJは戦後初の国産プロペラ旅客機「YS11」以来、半世紀ぶりの国産旅客機。開発は最終段階にあり、10月後半の初飛行が予定されている。17年4~6月にANAホールディングスに世界で初めて納入する計画だ。

 

 また、当の製造企業の三菱航空機は相当の覚悟をして、厳しい状況ながらも国産ジェット機拡販の成功への意気込みは流石にあるようです。

--下請けと完成機ビジネスの違いは

 「完成機は顧客サポートや営業など、やるべきことが多い。1回造ったら、ビジネスになると考えていない。顧客サポートや開発体制をきちんと構築し、次世代の飛行機も提供できるビジネスに育て上げていきたい」

--初号機の納入までスケジュールがタイトだ

 「一瞬たりとも気が抜けない。緊張感を持って計画通り進めていきたい」

--ブラジルのエンブラエルなどとの受注競争も激しい

 「初飛行を通じて、これは良い機体という評価を固めながら、受注活動を行っていく。鑑定士からは機体価値が高いとの評価も受けている。この価値を飛行試験を通じて、いかに実証していくかが重要になる」

--MRJで、日本の航空機産業の飛躍も期待される

 「当社だけでなく、サプライヤーなど裾野の部分も基盤が拡大すればと考えている。現段階で装備品の多くは海外に頼っており、国内の供給力が伸びれば幅広い産業に成長する」

 

 三菱航空機岸信夫副社長も、

「初飛行から2年弱は毎日飛ばし、スケジュール通りこなしていきたい」と意欲をみせる。約半世紀ぶりの開発だけに、初飛行後もスケジュール通り進められるかも課題といえる。

 まずは、今週の初飛行を成功させてからが、いよいよ次のハードルが待ち構えていますが、その一つが航空当局による安全性に関する認証「型式証明」の取得で、上記のノルマを達成するのには29年前半までに取得が必要との事。

 それをMRJ試験機5機で、日米で2500時間の飛行試験をするそうですが、型式証明の取得に約400の項目をクリアが要求されるというから、今までの延期はこの試練に大きなツケになっている様子。

 この5機の試験機の責務は、ずっしりと重く大きいと言えるでしょうが、やはり日本の航空事業の行く末を占うだけに、祈らずにはおれません。

 

 筆頭オーナーとなるANAも、JALや他社との競争に、拠点となる中部空港から最寄りのメリットを買って三菱航空機の製造するMRJを、国内線に投入を計画しており、その期待に応えられるか見守りたいと思います。

 ただ、大変なことには変わりはないのですが、将来の希望も多々ある中で、元会社にあたる三菱重工は、

MRJで“リケジョ”育成 未来の女性技術士に理科教室

 といった、育成活動をするなどの、希望ある話題も提供しているようです。

 愛知県には既に、最大のライバル企業となる米BOEING社の機体製造工場が稼働しているなど、既に闘いは始まっていますが、MRJを増産できる体制も着々と愛知・三重県など製造工場や、部品供給企業などが準備されており、中部地方のモノづくり活性化は、嫌が上にも加速しています。

 

Mitsubishi Aircraft Corporation


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 さあ、いよいよ今週その時代の申し子と言っても過言ではない「MRJ」のデビューお披露目を生で見る人も、サイトでご覧になる人も見逃してはなりません。