くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

テスラ大阪進出にみる、アジア市場への周到さ

 

 テスラという企業の名前を聞いて、どのような会社をイメージされるでしょうか?もっともスタンダードなのは、電気自動車メーカーとして、アメリカではそれ以外にも蓄電池や、それらを使ったエネルギーインフラメーカーなどの顔も持っています。

 

 

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 自動車事業だけ取ってみても、あれだけ電気自動車の分野で大手自動車メーカーが苦戦している中で、カッコいい高級スポーツカーのカテゴリーで一つのブランドとして例外的に成功しています。

 

 テスラは、この成功事例のテスラブランドを利用して、核になる蓄電池の開発ノウハウをいかして、電池を自社で大量に生産できたことが成功のカギになったようですが、同社は、この電池を自由に生産できる強みをいかして、それらを使った蓄電システムをアメリカ国内で売り出し、爆発的な注文を抱えていると言います。

 

 TPPなどの相互自由貿易解禁に向けて日本へ、アジアの市場拡大の足掛かりを築こうと今回東京に次いで大阪にショールームを開設したようです。

 

 最も利益率の高い日本の高級車市場と、日本を含むアジア各国へのエネルギーシステムの拡販を狙うならば、格好の拠点になるでしょう。

 米企業ではアップル社が、アジア市場をにらんだマーケティング拠点として神奈川県に巨大なセンター建設の巨額投資をしていますが、アメリカ企業にとって日本は何かにつけてアジアのスタートアップには大変貴重な国と見られているようですね。

 

 国の経済政策とうまくマッチングした、こういった大手企業の市場戦略は、市場開拓にまだまだ疎い日本企業にとって、敵に回したくない相手ではありますが、現実は一歩も二歩もアメリカの方が、日本のお膝元のアジアの市場価値を見越した戦略に先を越されている感が、ひしひしと伝わってきます。

 

 名古屋も航空産業を育てていく上で、もっと世界の市場を見極めていく目を養わなければ、いずれアメリカなどにのみ込まれてしまうでしょう。

 

 

 

テスラが大阪進出。名古屋、福岡での展開も検討
https://newspicks.com/news/1096057/

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