くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

図書館の公共性バロメータ、漫画「はだしのゲン」

 

  戦争被害の悲惨さとどさくさの時代に、人はどうするのかを作者の生々しい経験に基づいて書かれたロングラン作品が、学校の図書館や、児童図書館からもしかしたら消えてなくなるかもしれません……かね

 

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こんな希望に胸躍らせるエピソードもあるんですけどね

 

 

  記事掲載者さんは、こういう図書をどうしても許せないらしいです。
以下の抜粋を拝見しても、かなりの負のバイアスがかかっているとしか思えない物言いです、余程圧力団体なる市教委といろいろあったのかもしれません。

 この漫画本のほんの一部を載せた『正論11月号』をある婦人に見せてあげたところ、顔をそむけながら、「ヒャー。話には聞いていましたが、小学校の図書室に置く本ではないですね。私の子には絶対読ませたくないです」と仰った。

 それほど図書室に置くなどあってはならない本である。とても冷静な内容とはいえない。にもかかわず、市教委は「棚に置け」と主張する圧力団体に屈して、これまで通りこの漫画本を置くことにしたのであった。(本文一部抜粋)

 記事にもある通り、確かに見るに堪えない表現が多々あるわけですが、これをどっかのR-15指定の俗悪映画と同列に扱っているところに、不安を感じます。

 内容はそうとうどぎついですが、事実をわかりやすく伝える必要があって、表現されているのであって、漫画に登場する設定は架空ですが、戦時中の事実に基づいています、戦争に関する虐殺やあらゆる戦争犯罪は話は別で、事実をできる限りリアルに伝えないと、ゆがんだ解釈が成立してしまいかねません。

 ただでさえ「放送禁止用語」など、マスコミ自ら自生して、生の情報を曲かいして伝えなければいけない世の中で、次世代の若者たちに、できる限り生に近い有用な情報を伝えにくくなっている昨今、あえて公開する必要はないでしょうか。

 

  震災などで、トラウマになる悲劇があるのは事実ですし、できるだけそういうバイアスは取り除いてあげたい親心は理解できますが、子どもというのは、大人が思っている以上に「事実」から多くのそして、多様なものを学んでいくものだと、信じてもいいのではないでしょうか。

 

 

どうしても許せない… 図書館に並ぶ漫画「はだしのゲン
http://www.watch2chan.com/archives/44898084.html