幸福の国の真実、世界の幸福の見方
幸福の国の「幸福度調査」追跡取材の一場面、日本人のブレーンを読んで、「あなたの幸福度の度合いは?」を追加して調査した結果、思わぬ結果が。
幸福度は「10」だが、理想の幸福度は「5」そのギャップ比較を導入した事で、今まで以上に多様な見方が出来るようになったという。
ただし、世界で取られている幸福度調査とは比較基準が異なるため単に比較はできないようですが、ブータン共和国では今後の幸福度を測る新しい基準とし、世代交代が国の基準を変えていこうとするこの国で採用されていくと言います。
さて、筆者がこの番組で注目したのは、この国で増えている観光産業で、つとに欧米からの観光客が多いのだという。
観光客は、観光の目的は「お金が全てではない国」「足るを知る国」を満喫しに来るんだそうですが、今のこの国の国民特に若者のインタビューでは「お金のない生活は考えられない」「幸せのくになんて口だけ」と言い切るのには衝撃的でした。
前回の取材放送では「足るを知る」国民が、今回は「それは口だけ」という本音と建前をまざまざと見せつけられた結果になってしまいました。
しかし今でも救いは、そういって憚らない若者でも「チベット仏教」は浸透していて、国民の「幸福や満足」への救いとして機能している事でした。
日本ではすっかり「仏教」は形骸化して久しいですが、この国の仏師は言います。
「自身の心を豊かにし、清らかにすれば幸福は得られる」
拝金主義があらゆるものの比較の基準を作り上げ、人それぞれにある筈の内的な幸福度よりも、量的な幸福度を標準にするようになった私達の社会では理想郷でなければいけないのかもしれません。
これからの「ブータン王国」は、まるで西遊記に登場する「天竺」のような、
もしくは、旧約聖書でいう乳の流れる地「クリミア」の地にあたる、現実とはかけ離れた理想郷、なのかもしれません。
"幸福の国"の真実① ブータン知られざるその後... |日経スペシャル 未来世紀ジパング
http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/backnumber/20150525/