くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

トヨタ-マツダの技術力業務提携に見えるもの

 

 過去最高となる、2兆7505億円もの営業利益を計上したトヨタ自動車ですが、豊田章男社長世代から「大企業病」に危機感を抱き始めていました。

 

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 以前の記事でも紹介しましたが、実は社内ではクルマ造りへの危機感を強めていて、「TNGA」を導入して、設計・生産手法全面的に見直す横方向の透明化を図る社内改革を図っていて、今回のマツダとの提携はそのカンフル剤の意味ともとれます。

トヨタ豊田章男社長も決算会見では「変わらなければならないのはトヨタ自身。バッターボックスに立つ人が評価される会社になる」と述べ、「挑戦」という言葉を繰り返し使った。(記事抜粋)

 就任より豊田社長は「新しいトヨタ」を打ち出していました。
 この背景には、トヨタ慣習のリスクをとらない社風で、社長の改革になかなか会社がなびかない「大企業病」があったと思われ、「豊田社長は相当苛立っている」というコメントからも、心情は察せられます。

 

トヨタが業務提携したマツダは、2000年前後の経営危機に反応し、自社でできる改革を地道に進めてきた結果、ヒット車を連発し、2年連続で過去最高益を更新している。

トヨタには縁のないカーオブザイヤーを、私の在任中にすでに2回も獲得した」と豊田社長のなりふり構わない羨望の言葉は、豊田氏が目指す「理想の姿」がマツダの走りやデザインや、洗練された車に投影しているからではないでしょうか。

 5月20日に発表されたピュア・スポーツ「ロードスター」も、豊田社長は注目しており、デザイン、走り共に業界関係者をうならせたこの車も、豊田氏は初代から全て乗り継いできていて、この思いが結実したのが「86」であり、「ロードスター」と同じ血脈を感じさせる新型へのラブコールは、半端ではないようです。 


 しかし、この車「86」は残念ながら、エンジンは過去提携した富士重工水平対向エンジンを採用しており、 純粋な「トヨタ製」スポーツカーではないため、かつてボンド・カーとなったトヨタ2000GTもヤマハ製エンジンを搭載していたように、エンジンは、強みがなかった。

 豊田章男社長は、いよいよ成長した会社で「完璧なまでの純トヨタ製」ピュア・スポーツ車の野望を目指しているのかもしれません。

 

 いずれにしても、今後の「本気のトヨタ自動車」が物凄く楽しみです。

 

 

 

 業務提携の陰に豊田社長も羨むマツダの技術力
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/5105

shukan.bunshun.jp

 

トヨタ豊田社長、ロードスター4代目は「これからです」
http://response.jp/article/2015/05/21/251703.html

response.jp