くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

官民2強のタッグで挑む、CFRP量産化への旗揚げ。

 

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CFRPを車体素材に採用した、ランボルギーニ社の「アヴェンタドール」の価格は4千万円以上。

 

 CFRPは、次世代の工業用製品素材として、かなり前から注目され製品化には目処がついていましたが、今回の記事ではいよいよ量産化への目処を立てるべく本格的な量産研究が始まったとのことです。

 

炭素繊維強化プラスチック(carbon-fiber-reinforced plastic,CFRP
オートクレーブという加圧可能な窯で成型されたもの(ドライカーボン)は極めて強靱で、炭素繊維と母材(マトリクス)をあらかじめなじませてある部材(プリプレグなど)をオートクレーブで加熱し硬化させる。生産工程が完全な手作業となりオートクレーブのような設備が必要で時間もかかるため、コスト高となり量産には向かない。使用はレース用の自動車フレーム、自転車フレームやパーツ、航空機の翼、宇宙工学、楽器ケース(チェロなど)などに限られる。(Wiki抜粋)

 上の説明にもあるように、複雑で特殊な設備も必要で手間がかかる結果、コストも跳ね上がり、量産化は第一命題でした。

 2013年には、高価ながらも「名古屋大学」とイタリアのスーパーカーメーカーの「ランボルギーニ社」との共同開発を進めたなどの、高級車への転用も話題になりましたが、今回はその最大の課題である、高コスト問題に取り組むことになります。

 これには、設備の根本的見直しで、まず設備の低コスト化と、製造プロセスの効率化を解決する必要があり、「プロト」から「スタンダード」へ大幅に転換する部分が多くなると思われます。

 国内屈指のハイテク分野でTOPを走る金沢大学と、同じく国内大手の三井物産が互いの高度なノウハウをもってして、如何に量産ベースへ持っていけるかが注目の的になっているようです。

 この提携発表は、この分野でも将来日本がデファクトスタンダードになりうるか否かを占う重要な動きなのです。

 

金沢工大と三井物産、CFRP量産化へ実証研究−自動車部品など用途開発
日刊工業新聞
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720150422eaae.html

www.nikkan.co.jp