トヨタ自動車、海外工場新設など加速体制へ。
景気回復の象徴として何かと注目される、自動車大手企業『トヨタ自動車』(愛知県豊田市)が4月15日の、中国・メキシコへ工場建設を発表しました。
同社は、2013年以来海外への工場新設を差し控えていましたが、今回両工場の出資総額で1700億円以上の投資をこの時期決めたようです。(WBS発表)
トヨタ自動車の生産第1号車である「G1型トラック」 出典:トヨタ自動車
中国では広東省に、2017年目処で既存工場に新ライン増設し、初進出のメキシコには1200億円の新工場を2019年稼働目処で設備投資を行うとの事。
この巨人が動くことで日本企業の設備投資加速が期待されます。
中国はしばらく日本バッシング問題から手を引いていましたが、漸く手堅いところからの久しぶりの復帰の様です、やはり世界第一位企業としては、中国市場はどうしてもシェアを取にいかないと他社に勝てない規模を持っているため、ジャパンリスクが有っても避けては通れないからでしょう。
メキシコは、地理的にアメリカ市場へ低コストの車を投入するのに欠かせませんし、また南米への供給用として生産拠点を増強するのには、持って来いの穴場用地です、工業用地としてまだまだ発展途上で、雇用賃金も低めで注目の生産候補地です。
トヨタはこの2拠点を好景気の内に増強し、より供給体制を万全にしていく狙いがあるようです。
現社長の豊田章男氏は、海外修学も経歴もあってたしかMBA取得者と聞いています、積極的に新しい試みも行いながら、今までの手堅いトヨタ方式もより進化させるという柔軟な経営を見事に実行しており、自らも広告塔となりレース参戦、CMや番組にも積極的に出演するなど、トヨタのイメージ戦略を的確に実行する手腕は、名古屋の保守企業も追随して欲しいと大いに期待しています。