くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

ブラザー工業、ドミノ社買収

 Brother工業は目の付け所が違うユニークな企業という印象が筆者には強く、
あの東テレの看板番組、カンブリア宮殿でも紹介された会社です。

 一頃はミシンで一代を築いて(今もですが)、名古屋市に本社はあります。
ユニークな企業方針で保守的な発想にこだわらず、攻めの姿勢で様々なアイデアをひねり出し、堅実に伸びてきた隠れたお手本的企業のひとつなんです。

 そんな企業が英企業を買収するというニュースが入りました。

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 印刷機器を製造・販売する企業としては国内では中堅ですが、レーザーで世界トップ3に入るれっきとした大企業。
今回の買収で目の付けどころが違うのは、国内外大手プリンターメーカーと競合しない分野への投資をした事です。
 買収額が1890億円というのは高額なので、何社かではブラザー株が急反落との記事もあります。
実際のところ見守るところですが、現地ドミノ社の株は3割高値を付けています。
 地元企業のこういった前向きな動きには期待したいです。

 

 

  ブラザー:1890億円で英ドミノ社買収-産業用印刷事業を拡大

 ブラザー工業 は、産業用印刷機器の英ドミノ・プリンティング ・サイエンスを10億3000万ポンド(約1890億円)で買収する。産業用分野の事業基盤を広げて収益拡大を目指す。

 東証で11日開示した資料によると、ブラザーは1株915ペンスでドミノ全株を取得する。ドミノ株の10日終値は721ペンスで、1株当たりの買収価格はこれを27%上回る。ドミノ取締役会はこの買収に全会一致で賛同しているとしており、ブラザーは友好的な買収だとしている。
 食品パッケージのように「モノ」があるところに印刷するので、通常のコピー機とかと違って印刷量が減少するわけでなく、むしろ世界が豊かになり消費が増加すれば需要が増加すると想定される領域。
ブラザーは産業用のラベル印刷や、食品の賞味期限の印刷などを行う「コーディング・マーキング」分野で成長が見込まれるとして、買収を通じてこの分野で事業基盤の拡大を図るとしている。同社の印刷関連事業は現在、オフィスや家庭用のプリンターが中心。
 ブラザーの広報担当は、ブルームバーグの電話取材に対し「これまで産業用印刷は衣料品向けに展開しているが、ドミノ社とは顧客の重複は少ない」と述べた。
 買収に必要な資金は手元現金や金融機関からの借り入れで調達する。今期(2015年3月期)業績への影響はなく、来期以降については適切な時期に開示するとしている。
 ブラザーは1908年にミシンメーカーとして創業し、61年に事務機器分野に進出。2014年3月期の印刷事業の売上高は全体の約70%を占めている。
ドミノ社の株価は発表を受けて急伸、現地時間の8時5分に前日比30%高の938ペンスを付けた。