くろま流 × NAGOYA式 ブログ

東海・名古屋からまちおこしヒント探し始めて、結局国際経済のしくみに行きついた

名古屋らしさは芸能・芸術の街、住みやすさとエンターテインメントの調和をめざそう

 

 筆者の名古屋のイメージは、緑の多い住みやすい街と、芸術・芸能が豊かな街であると、昔からぶれていませんし、それが名古屋の素敵なアピールポイントだと思っています、だから名古屋に住みたいと思ったのです。

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  名古屋市を含む愛知県が、観光都市として見直されるべく宣言をしたのは、今までのこの地域の評価が、産業都市としてのイメージ一辺倒だったことへの反動が大きかったことは少なからずあると思っていました。

 そこで観光産業を拡大するうえでの取り組み記事を考えていた時に、興味深い批評記事をみつけました。

 記事中で、

「日本有数の「モノづくり大国」たる中京圏を代表する都市・名古屋が、なぜ今更「観光都市」を目指さなければならないのか?という大きな疑問です。」

 つまり、地方創生の骨子は、地域それぞれの特色をいかした創生であり、選択と集中をすべき時に横恋慕するのはどうか、という趣旨のご意見です。

 

 このご意見はそれで、貴重なことを指摘しているのですが、観光化の趣旨は安倍政権の創生事業の一つでもあったので、今後強化していこうという動きをそのように指摘されたと思われます。

 産業は今後もより発展をさせるために、かつて主力だった繊維産業に変わって航空宇宙産業を伸ばし、自動車産業も従来どおりトヨタ自動車と連携し、ロボットや交通インフラの基盤事業の強化や自動運転システムの関連産業を成長させていく動きは、既に発表済ですし、この流れは従来通り主観産業として伸ばしていくでしょう。

 

 ただ、愛知県は関東と関西を結ぶ地理にあり、その南北にある岐阜や三重の玄関口の役割を担っていもいますので、両県は一時産業、愛知は二次産業と役割は決まっていましたが、人口減少によっての働き手確保の手段として、人の流れを作る手段としての観光都市を目指す必要があります。

 不本意ながら、魅力のない都市として掲げられたほど、主幹である二次産業が評価されておらず、地方創生の中では観光都市としての魅力で評価される以上、今まで積極的でなかった観光都市としての印象を上げておく必要があるとの判断なのだと解釈しています。

 

 愛知県の気質として、やる以上ゴージャスに、派手に行うという慣習があるのは否めず、その印象から見栄を張りすぎているというイメージを他方から受けるきらいはありますが、観光に依らずとも地域おこしのキモは、一次・二次・三次産業の特色を的確にとらえ、その地域に根差した産業とのマッチングの度合いや、バランスにかかっているといって良いと思っています。

 全ての地域が、全ての産業を成功させなくてはならないわけでなく、地元の歴史文化によって、わが地域は何を起こして個性とするべきかを、とことん突き詰めるべきところでしょう。

 

 その地域興生の大きな選択肢として道州制を以前の記事で紹介したのですが、あくまでもきっかけの一つであり、道州制ありきの創生ではなくほかにも選択肢はありますおで、そこで躓くような話にはしたくはありません。

 名古屋城に大枚をはたくのは、この地域の歴史的な思いから、観光という側面からだけでなく、象徴としてのリスペクトのためでもありますが、ご指摘の通りにあまりに市民の思いが内向きに回りすぎて、まわりから惹かれるようでは、本末てんとうなのかもしれません。

 

 ただ、観桜産業に力を入れていこうというのは、それだけ産業一辺倒でがむしゃらに成長してきたおかげで、元気で豊かな地域になったのも事実で、その勢いを今度は観光都市化への整備に切り替えていくのも長い目で見て重要と考えます。

 名古屋城の木造かが、あまりにも突出して話題になったことや、東京オリンピックに間に合わそうと請求に動いたため、バッシングも大きかったのですが、以前から本丸御殿木造再現をすでに市民の意見で進めていることからもご理解いただける通り、歴史的な文化施設が県内に散財していることからも、その観光資源の集約化は従来からの悲願でもありました。

 

 そのことからもお察しいただけるように、歴史観光施設の連結は、遅かれ早かれ実現する必要のある事業であると理化していますので、当面のわかりやすい目標としては、東京オリンピックではありますが、実際のゴールはリニア新幹線の品川ー名古屋開通の時期であり、もっともピークと考えて間違いないでしょう。

 リニア新幹線開通効果に対する、ビジネスチャンス・観光客増加への期待は、当然あるべきで、それに合わせて観光施設や経路の整備は、十分許される範囲だと考えていますし、こういった準備はどの地域でも進めていることです。

 

  名古屋は観光だけでなく、ビジネスチャンスとして多くの企業の招致も進めており、こうした人の流れをあつめることで、産業都市しての新たなチャンスも期待できるということですから、観光都市を目指す方向性は理に適っていると思われます。

 愛知県、特に名古屋駅や、セントレア、名古屋港をハブとした産業連携の利便性向上は言うに及ばず、観光事業の向上で少しでもイメージアップにつながれば、主幹産業への恩恵ははかり知れませんので、次世代産業でのハブ的役割を目指す上でも、観光事業で培うノウハウも含め、名古屋愛知の重要な糧となるでしょう。

 

 愛知県を担う、名古屋・尾張三河の地方の派手好みで堅実な土地柄は、今後も変わることなく引き継がれていくでしょうし、それを今まで産業都市としてでしか体現できなかったこの地方に、いよいよ人と人とのつながりを深める観光都市としての顔を持ち始めるのは、印象を洗練させるブレイクスルーの絶好に機会です。

 今年初の試みである、三都市連携の愛知トリエンナーレ展開は、芸術を核にした観光連携の実験でもありますし、この三都市の交通の連結は、県内の人の流れを考える上でキモになる動線です。

 

 すでにセントレアから名駅へのルートの交通網加発は進められていて、環状線と高速自動車道路との連携も検討され、動脈となる道路管理も先ほど民間共同事業体に移管される締結が完了しています。

 動線づくりが着々と進められる中で、あとはそれぞれの地域のメインテーマを固めることで、地域の特色が明確になって、県内自治体での役割分担を明確にしていけるでしょうから期待が大きいです。

 

 筆者としては、名古屋エンターテインメント観光の殿堂プロジェクトを妄想する次第で、たとえばこの度劇団四季のメインステージが名駅南にリニューアル移転するといったように、名古屋総合の劇場の殿堂を名駅~栄のどこかに作って、観光客の徒歩で楽しめるエリアの看板としたり、名駅を発信基地として商業・観光都市への魅力は格段に上がるでしょう。

 名駅から始まる商的チャンスはそれほどにポテンシャルを秘めていますが、その東西南北地域は未開発なのは、名古屋開発の未熟度を示していますし、繁華街栄の開発に大きく影響を与える、名古屋城木造化事業が突出して浮き出しているのも、まだまだ地方都市の商業開発の遅れと言っても過言ではありません。

 

 もちろんそこに住む市民の生活利便性の阻害につながるのを良しとしない気風がある以上、致し方無いところではあるのですが、隣県の一次~三次産業との役悪分担の明確化を、ますますこれからもハブである愛知県をきっかけに発展させていかなければなりません。

 また、観光事業の発展の話になると必ずセットで市民の福利厚生の充実との比較になりますが、地場産業だけでなく商業・観光事業起こしから生まれる、就業チャンスの増加は回って福利厚生の充実にも貢献する二枚看板を目指すことに他なりません。

 

 名古屋のエンターテインメント化は、大きな可能性をたくさん含んでいますが、今までの名古屋娯楽と言えば「パチンコ」の広まった土地柄、といったイメージだったのですが、地場産業で働く人々が娯楽を求めた帰結でもありますが、名古屋は芸能の盛んな地域でもありましたし、「ボイメン」や「名古屋戦国おもてなし隊」など新しい大衆芸能への発展も期待できそうです。

 今後は、ますます地方創生をきっかけに地域を洗練して、古きを守り新しきを発展させる、海外を含め開けたエンターテインメントを目指しているようですし、一方で地域活動を堅実に、生活しやすい地域と言う良さも含めて発展していく期待が、外からの観光・ビジネス導入で、より膨らんでいくと筆者はポジティブに期待を高めています。